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1月14(土)15日(日)国立京都国際会館にて、第15回日本病態栄養学会年次学術集会に参加してきました。
印象に残ったのは、やはり糖尿病の食事療法で話題になっているカーボカウウント関連のワークショップです。会場いっぱいに立ち見のでる盛況ぶりで、関心の高さが一目瞭然でした。
このワークショップ参加の大きな収穫は、食品交換表とカーボカウントの明確な位置づけを再確認できたことです。
糖尿病の食事療法にカーボカウントを導入する場合は、まず糖尿病食の基本となる食品交換表に基づいた食事療法を実践し、患者さんの血糖コントロールの状態をみて、血糖の改善がみられない場合に、炭水化物量に重点を置いたカーボカウントを導入してゆくということです。
つまり、適正なエネルギーと栄養バランスの整った食事をして体重及び脂質管理をしていくのが「食品交換表」、血糖に大きく影響を与える炭水化物量で血糖管理をしていくのが「カーボカウント」ととらえ、食品交換表とカーボカウントの良さをうまく活用していくことが大切だということです。
そうすることで、食品交換表との関係性が曖昧であるために指導がスムーズに進まずない、導入のタイミングが悪いために患者さんが正確に食事療法を理解できない、などの理由で結果的に治療効果を下げてしまう欠点が是正されます。また栄養バランスが崩れる心配も少なくなります。
またカーボカウントの効果的な導入方法として、初回指導で表1、表2、表4の炭水化物を多く含む食品の説明、2回目の指導で表3、表5、表6の炭水化物をほとんど含まない食品の説明と、2回に分けるというお話がありました。
この導入方法は食品交換表とカーボカウントを切り離すことなく指導できます。また患者さんが炭水化物の種類や量を比較的無理なく理解でき、その後の指導もスムーズに運び効果的です。これはすでに当院では導入している内容で、現在カーボカウントの概念を盛り込んだミニテキストブックを作成中です。
実践につながる内容に納得できたのはもちろんですが、先生方の糖尿病治療への熱い思いが伝わり背筋が伸びる思いでした。
2012-02-06 11:51:57
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皆さん、こんにちは。私は、中所英樹(ちゅうしょひでき)と申します。
私は、平成6年に京都大学医学部を卒業して、京都大学病院および静岡県立総合病院で内科研修を行った後、平成9年より京都大学大学院(内分泌代謝内科学講座)で内分泌代謝に関する研究に従事しておりました。
その後、大学での研究生活を離れ、平成17年に京都市立病院内分泌内科に赴任し、当時部長だった吉政孝明先生の下で、糖尿病、甲状腺、副腎疾患などの内分泌代謝疾患とともに、高血圧、高脂血症といった生活習慣病を中心に診察してきました。
また、京都市立病院では、心身症的な患者さん達との出会いが多く、患者さんの人生と病気が密着に関連していることを実感しました。そして、患者さんが、その病気をきっかけとして、生き方や考え方を見直していくことで、よりよい人生をすごされるようになることも経験しました。
そのような体験もあって、平成19年4月よりなかがわ中之島クリニックに勤務して、軽症うつ病や心身症の患者さんを対象とした心療内科の診療を行っております。また、平成21年より吉政医院で月曜日午後の診察を担当させていただいております。
今回は、甲状腺結節(甲状腺のしこり)に関して、書いてみたいと思います。
甲状腺は、首のつけねの前部中央にある臓器で、蝶々のような形をしています。普通の人は、甲状腺はほとんど触れませんが、首の皮下脂肪が少なかったり、甲状腺が腫れてきたりすると、甲状腺が外から触れるようになります。甲状腺が腫れる原因には、単純性甲状腺腫、バセドウ病、慢性甲状腺炎(橋本病)、甲状腺結節などがあります。
最近は、健康診断で頸動脈エコーや頸胸部CTを行われるようになり、偶然に甲状腺結節を指摘される方が増えました。ただ、もともと健康な人でも、中年以上の方では、10人に1人ぐらいの割合で、甲状腺の中に結節を認めます。
また、甲状腺の結節の約90%は良性ですし、甲状腺がんは、ごく一部の甲状腺がんを除いて、全身のがんの中でも最も生存率のいいがんの一つです。
したがって、偶然に甲状腺に結節を指摘されても、あわてずに落ち着いて対応していただければ、と思います。
甲状腺結節が見つかったとき、一番の問題は、結節が悪性かどうかを見極めることです。結節の良悪性を診断するのに一番いい検査は、結節から注射器で細胞をとってきて調べる穿刺吸引細胞診(FNA)です。どんな甲状腺結節の場合に、FNAをおこなうか、については、日本甲状腺学会が甲状腺結節取り扱い診療ガイドラインを作成中です。現在の所、充実性結節(結節内が細胞でつまっている病変)の場合、10mmを超える結節のうち超音波検査で悪性を疑う所見がある結節については、FNAを施行するべきであり、嚢胞性病変(結節内が液体状になっている病変)の場合は、最大径が20mmを超える病変や、嚢胞内部に10mmを超える充実部分がある結節については、FNAを施行すべきである、とガイドライン作成委員会から経過報告されています。
当院でも、私の診察時間帯(月曜日午後2時〜午後5時)で、FNAを行っております。具体的には、患者さんにベットで横になって頂いた状態で、私が甲状腺の超音波検査をしながら、甲状腺結節に細い注射針を刺して、結節内の細胞を採取します。麻酔も不要で、10〜15分程度(針を刺している時間は10秒程度で、止血のために穿刺部を数分圧迫します)で検査は終了します。検査時で気をつける合併症は、出血、声がかれる(声帯を動かす神経に針先が触った場合)などがありますが、発生率はごくまれであり、当院では今まで後遺症が残るような合併症がでたことはありません。
また、検査終了後から、日常生活は普通に過ごしてもらっても大丈夫です。
なお、採取した細胞の中にがん細胞がないかどうか、病理専門医に判断してもらいますので、検査結果がでるのに1週間程度かかります。
甲状腺結節のFNA検査を希望される患者さんは、ご遠慮なくご相談下さい。
ただ、通常の外来に比べると診察時間がかかりますので、あらかじめ外来受付でFNA検査希望とお伝えの上、診察予約を取っていただけると助かります。
2011-10-14 21:02:15
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日本糖尿病療養指導士をご存知ですか?
その制度や役割について紹介します。
≪日本糖尿病療養指導士とは≫
糖尿病患者さんの療養指導に従事する医療スタッフに、日本糖尿病療養指導士認定機構が与える資格です。一定の経験を有し試験に合格した看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士に与えられます。日本糖尿病療養指導士に認定されるということは、糖尿病の臨床における生活指導のエキスパートであることを意味します。
(日本糖尿病療養指導士認定機構パンフレット, 日本糖尿病療養指導士受験ガイドブック 2007)
≪なぜ療養指導が必要なのでしょう≫
それは、糖尿病が「自己管理する病気」だからです。
糖尿病の治療目標は、良好な血糖コントロールを維持し、合併症の発症、進展を防ぐことです。そのためには、基本となる食事・運動・薬物療法を、患者さん自身が主体的に自己管理しなければなりません。しかし、日常生活でそれを継続していくのは難しいことです。そこで、療養指導士は患者さんの自己管理を援助します。それぞれの職種の専門的立場から、チームで、患者さんの療養生活をサポートします。
≪当院では2名の糖尿病療養指導士が患者さんをサポートします≫
当院では、看護師の森上・岩本の2名が糖尿病療養指導士です。主にインスリン自己注射や自己血糖測定の方法を説明していますが、その際に患者さんが、食事や運動など日常生活での疑問を話されることが多く、皆さん、色々な不安を抱えておられることを実感します。
糖尿病を持ちながら生活していくうえで、困っていることや心配なことなどを、受診された際に気軽に相談して頂きたいと思います。
また、初めて糖尿病と指摘された方には、当院で独自に作成したテキストを使って、自己管理に必要なことについて、基本的なことを説明させて頂きます。

2011-10-14 20:53:24
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この本ではレコーデイング・ダイエットと称して、「食事記録する」ことを積み重ね、食行動を自分で管理できるようになるのが目的のダイエット法が紹介されています。
その中味というと・・・筆者の元体重117kgから現体重67kgまで、1年で50kgの減量成功という実体験を軸に、筆者が苦手な運動(ある段階まで)や食事を我慢する(単一の食事で総カロリーを減らす等)という方法はいらない!というもの。
もちろん栄養の偏りも、ある程度解消されるよう考慮されてます。
(糖尿病など食事療法が必要な方は例外です)
けれど実践していくには、いかなる時も「食事記録する」ことを積み重ねていくことが大切!大前提である!
ということが強調されています。
挫折時期の解消法も、やはり「”食事記録”があるから乗り越えられる」と書かれています。
つまり「食事記録」が自分の食行動を明確にして食管理をしやすくしてくれる。
そして自分に合ったカロリーダウンの方法を導きだしてくれるという考えに基ずいているのです。
また実践しやすいように、ダイエット達成までのプロセスを飛行機の発進プロセスになぞらえ
●助走・・現状を知る時期
●離陸・・カロリーを計算してみる時期
●上昇・・カロリーを制御する時期
●巡航・・ダイエットによいと言われる事を試してみる時期
と4つの段階で順をおって進めてくれているので、あやふやになりがちな「自分がどの段階でつまずいているのか」もすぐ分かります。
ダイエットの楽しさも苦しさも正直に語られているので、どんな方にも共感できる部分があり、「私にもやれるかも?」と思わせてくれる1冊です。
栄養学の知識もところどころに盛り込まれ、現在ダイエット実践中の方にも役立つ内容です。
2011-10-03 21:48:33
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食事療法ってつらい、きつい、好きなものを食べられないと思っていませんか?
そんなイメージを持たれている方は是非、当医院の管理栄養士にご相談ください。
食事療法といっても、一人一人にとって改善策や方法は様々です。あなたの生活を考え、目標にむかってしっかり取り組める改善策や方法を一緒に考えていきましょう。
さて、今回はそんなお一人お一人にあった食事療法を行うに当たってどのようなプロセスを経て栄養相談しているのかを紹介します。
<食事療法を旅行に置き換えてみたら・・・>
今、あなたが旅行にいくとしましょう。
きっと、多くの方は以下のプロセスで旅行のプランを立てるのではないでしょうか?

プロセス1:行き先の選定
まず、行き先のリストアップです。
ロンドン、パリ、エジプト、韓国、北海道、熱海、沖縄etc・・・
あなたは旅行先を決めるためパンフレットやガイドブック、ネットを利用して、観光スポットや名物料理、お得プランなどの情報収集をするはずです。
プロセス2:行き先の確定
そして、その中からもっとも行きたい旅行先を1カ所 (欲張りやさんは2カ所ぐらい)決めます。
それと同時に旅行プランを作ります。休みをいつ取るか、なにで(飛行機、船、電車)移動するのか、どこに泊まってなにを観光するのかetc・・・色々想像しながら日程を決めるはずです。
プロセス3:旅行の準備をする
次は旅行の準備です。
着替え・デジカメ・切符を用意し、化粧品は旅行用の小瓶に詰め直し、ガイドブック、etc・・・をバックに積め、忘れ物がないように入念に旅行の準備にとりかかることでしょう。
プロセス4:旅行へ出発
準備万端、旅行へ出発です。
すばらしい観光スポット、おいしい食べ物、異文化交流、癒し、日常では味わえない感動を得て旅行を満喫することでしょう。そして、予想外のトラブル(交通機関の乱れ、食事がいまいち、迷子になる、etc・・・)をも経験しながら、次回は失敗しないようにしようなどと感じるはずです。
プロセス5:思い出作りと次の旅行のために旅行を満喫した後は思い出作りです。あそこがよかった!あの食事はおいしかった。
今後行くときはあそこに行きたい・遊びたい、etc・・・良かった点と失敗点を思いだし記憶することで、次の旅行のための経験値がアップすることでしょう。
食事療法も同じです。
プロセス1:自分の状況を正確に知るため、多くの情報から正しい情報をピックアップする。
プロセル2:自分がどうしたいのか、何ができるのかを考えプランニングする。
プロセル3:実際に実施するにはどうしたらよいか、必要なものを準備する。
プロセス4:食事療法に取り組んでみる。成功、失敗を経験する。
プロセス5:自分にあった有効で継続できる方法を見つけることで食事療法
の経験値をアップする。そして食事療法しながら生活を楽しむ。
あなたは、今どのプロセスで困っていますか?
次のプロセスに進むのに悩んでいませんか?
是非一度ご相談ください。
2011-10-03 21:43:17
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ダイエットで大切なのは、現状を知ることです。
なぜ私は太っているのか?なぜダイエットが長続きしないのか?に気付くことです。
つまり太り続ける原因、行動パターンが分かれば、ダイエット成功の1歩を踏み出したことになるのです。
それは今までの自分を振り返ることにもつながります。
振り返りは食行動のみならず、自分のあらゆる行動管理も可能に導いてくれる手がかりともなります。
食事療法の基本といえる、この「食事記録する」ことを積み重ね、自分で自分の姿を写しだしてみませ
んか?そして行動管理とはいかなくともダイエット成功の手がかりを見つけだしてみませんか?
(一人で実践するのはちょっと・・とおっしゃる方は、当院で栄養士がお手伝いしています。)
今回ご紹介するのは、当院の「赤・青・黄ダイエット」を実践し成功させるのにも、よい参考書になるような
本です。1度手に取ってはいかがですか? (当院でもお貸ししております。)
2011-10-03 21:38:58
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2回目の「健康弁当試食会」も無事終了しました。
参加された方(6名)の感想を伺うと、皆さん「満足!!」と笑顔で返して下さいました。
男性、女性とも量は大満足。特に女性は、作って頂いたお料理を口にする喜びや新鮮さを感じるとともに、味の面でも合格点を付けていらっしゃいました。
塩分の面で言えば、健康バランス食は
1食5g以下(汁物付き)、栄養コントロール食は
1食3g以下で調理されているにもかかわらず、「味が薄すぎてどうも・・・」というお声がなかったのは、献立を立てる側、調理する側の日々の工夫があってのことでしょう。
同じ栄養士として、「美味しい!」と言って笑顔がこぼれる姿がとてもうれしく、心が温かくなりました。
きっと心が温かくなったのは、召し上がった方も同じ・・・。
この献立の量、バランスをお家で上手に活かされることでしょう。
2011-10-03 21:37:25
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平成20年11月から、当院で毎週土曜日の栄養指導を担当しております、管理栄養士の桑原です。
私は現在、京都女子大学大学院で臨床栄養学を勉強している学生でもあります。
これまでに、炎症性腸疾患という消化管に原因不明の炎症をおこす慢性疾患の方の 骨量および骨の健康
に関係するビタミンDやKの栄養状態を調査しておりました。
また現在は、高齢者の栄養状態について調査し高齢者がより健康に過ごすためには どういった栄養
管理が必要であるかということを検討しております。
特に高齢者での骨折は、 寝たきりなどの予後不良となることから骨折予防が重要です。そこで高齢者においても、 骨の健康に重要なビタミンD・Kの栄養状態を調査しています。
こうした調査をする上で患者さんと直接触れ合うこともあるのですが、まだまだ実際の 治療現場のことには
通じておらず、実学的な勉強が必要であると感じておりました。
そんな折に、当院で栄養相談をする機会が与えられました。まだまだ未熟ではありますが、 皆さんと共に
治療に励み、そして共に学んでいきたいと思います。
どうぞ宜しくお願い致します。
2011-10-03 21:34:35
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日本における骨粗鬆症の推計患者数は約800万人~1100万人とされており、骨粗鬆症による大腿骨頚部と背骨の骨折により、生活の質や日常生活活動の低下に至りやすいことが云われています。
(「骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2006年版」より)
従って、骨粗鬆症を予防することはとても重要であり、これには食事や運動が有用です。
特に栄養については、カルシウムに併せて、最近はビタミンDやKなどの栄養素も骨折予防に有効という報告がされています。
そこで、日常的なこれら栄養素の摂取量を把握して、皆さんの骨の健康の維持・増進につなげていただく
ためのお手伝いをさせていただきたいと思います。詳しくはこちらの資料をご覧下さい。
2011-10-03 21:33:49
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今年の4月より管理栄養士として勤務しております赤田みゆきと申します。
私は管理栄養士としていろんな現場で仕事をしてまいりました。
その時に感じたのは、健康な体を作るためには食事の内容を見直すとともに「運動で体を動かす」ということがとても大切だということです。
今回、食事だけではなく運動指導も含めた話をする機会を頂くことができましたので、皆様と一緒に考えていきたいと思っております。
「運動」と聞くと、何か新たにジョギングなどを始めなければいけないと思いがちですが、それだけが運動ではありません。例えば、いつも車で行っていた買い物を自転車に変える、通勤時に歩く時間を増やす、などちょっとした工夫を加えるだけで立派な運動になります。
私はスポーツのプロを目指す学生達が通う専門学校でスポーツ栄養学を教えていることもあり、運動が体にもたらす良い影響を身にもって体験しています。
運動を難しく考えないで、自分にとってどの位の強度の運動をどの位の時間行えばいいのか、または生活の中でどのように工夫をすれば運動量が増えるのか、一緒に考えてみませんか?
無理なく健康な体を目指していきましょう!
2011-10-03 21:32:36
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前回自己紹介をさせていただいた管理栄養士の赤田です。
普段は専門学校でスポーツ栄養学を教えている私ですが、健康・栄養・運動はどれもリンクしており
欠かすことができないと改めて感じています。
そこで、今日は私が専門にしている運動について考えてみたいと思います。
運動が健康の維持、増進にとても良いことは皆さんもご承知のことと思います。
では、いったいどのような運動をどの位の時間行えば健康に良いのでしょう? 実は、最近までそれはあやふやな状態ではっきりとしたことはわかってはいませんでした。
しかし、厚生労働省は平成18年に糖尿病など運動不足が要因で発症しやすい生活習慣病を防ごうと、日常生活に運動を取り入れる目安となる「エクササイズガイド2006」を発表しました。
これは健康維持のためにどのような運動をどれだけ行えば良いのかを詳しく知ることができるものです。
エクササイズを簡単に説明しますと、ウオーキングなどの運動から日常での買い物や掃除などの活動
まで、運動をメニューにして組み合わせどんな運動をどれだけ行えば1週間に必要な運動量を達成できるかがわかるようになっています。 目標としては1週間で合計23エクササイズ以上を目標とします。
エクササイズとは運動の量を表す指標(単位)で、例えば歩行20分、子供と遊ぶ15分などが1エクササイズにあたります。
それでは1週間の運動メニューの例をみてみましょう
・バスを使わず駅から自宅まで徒歩 (片道20分×5日=10エクササイズ)
・昼休みの散歩(20分×3日=3エクササイズ)
・水泳(40分×2日=8エクササイズ)
・日曜日に子供と遊ぶ(30分=2エクササイズ)
以上を1週間の合計23エクササイズになるといった具合です。
このように運動をするだけではなく、日常生活の活動もエクササイズと考え運動とみなすことができるのです。
ぜひ、この機会に自分の1日の生活が何エクササイズ満たしているのか調べてみてはいかがでしょうか。
※院長コラム「エクササイズとニート」も参考に!
2011-10-03 21:31:16
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~続き
では食品中の炭水化物の量はどれ位なのでしょうか?
1つの例をみてみましょう。
ご飯(ご飯茶碗1杯分150g)の炭水化物量 55.7g
あんぱん(1個90g)の炭水化物量 50.0g
ご飯とあんぱんは同程度の炭水化物の量といえます。
ということは「ごはんの代わりにあんぱんを食べる・・・」ということができるというわけです。
あんぱんだけでなく、その他多くの食品を交換して食べることができます。
最初は戸惑われると思いますが、大丈夫。徐々に数字に慣れてゆきます。
ここで問題なのは、
「脂質(油)はもう考えなくていいの?」
「エネルギー、栄養バランスは無視して、炭水化物の量が少なければ何を食べてもいいの?」 ということです。 答えは「NO」です。
その問題を解決するため、当院では導入された方の指示カロリーから大きく上下しない範囲で、 食品構成ならびに規準を設定しています。
このように、今までのようなエネルギーという大きなくくりではなく、
食品を構成している炭水化物という栄養素に注目することで、躊躇していた食品、料理の中に、交換し合いながら食べられるものがでてくるのです。ちょっとお得ですね。
糖尿病を患われている方 いままでの食事に、少しアレンジを加えた自由度のある食事を楽しみませんか? そして効率のよい血糖コントロールをめざしませんか? 栄養士と共にオーダーメードの食事をみつけてゆきましょう!
興味のある方は、お気軽に院長、栄養士、他スタッフにお声かけ下さい。
※院長コラム「カーボカウント」も参考に!
2011-10-03 21:27:41
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みなさん、糖尿病食という言葉はよく耳にされるのではないでしょうか? それと一緒に食品交換表という
言葉も・・・
この糖尿病食とは、「エネルギーが高い食事=血糖値が上がる」という考えのもとに 「エネルギーを適正に保ち、栄養バランスを整える」という食品交換表を用いた食事療法です。 簡単に言えば、エネルギーに重点をおいた食事療法です。
これは栄養士からみてもよく練られた食事のあり方、方法で、 理解すればどのような食事療法にもアレンジできる優れものです。 実践そして継続できれば、究極の健康維持食と言えるでしょう。 病気のない方にもお薦めしたい食事のあり方です。

けれど糖尿病を患われている方の中には、
「食後血糖がいまいち安定しない・・・」
「もう少し好きな物を堂々と食べたい・・・」
「糖尿病食の食品交換表をマスターするのが億劫・・・」
という方がおられるでしょう。
そのような方は、
「食後血糖に重点をおいた食事をとりいれてみるのはいかがでしょう?」 と提案したいと思います。
食後血糖に大きく影響を与えるのが栄養素の1つの炭水化物(糖質)です。 (食物繊維の少ない食品は炭水化物=糖質ととらえて構いません。)
ということは炭水化物に注目することでもあります。 この炭水化物に注目することで良いことが3つあります。 1つ目は、この炭水化物の量を調整することで、食後血糖の急激な上昇を効率よく調整できます。
2つ目は、食後血糖を調整できれば、糖尿病という病気全体の調整にも有効に働きます。
3つ目は、炭水化物に注目し、重点をおくということは、自動的に全体のエネルギーコントロールは 2番目でよいということです。(全然考える必要がないのではありません。)
つまり食品交換表を用いた食事では、躊躇しがちな食品、料理(脂質(油)が多いために カロリーが高くなる)を上手く取り入れることができるのです。
~続く
2011-10-03 21:21:54
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「血糖が下がりすぎたらどうすればよいのですか?」
低血糖になった時にどうすればよいかという実践的な話を最後にしたいと思います。
これについてもシンプルに考えることが大切と思います。
15という数字を覚えてください。皆さんは低血糖に診断についてはもう大丈夫ですね?
低血糖の症状を思い出してください。低血糖に気付くのにじゃまになる状況を考えましょう。
血糖を測定できるなら測ってください。血糖70mg以下が低血糖です。
まず炭水化物15グラムをとってください。表に炭水化物15グラムを含むジュースなどの例を示しました。
※一般の缶コーヒー(190ml)は、100ml中に炭水化物が約6~7g含まれますが、低血糖時の補食として必要な炭水化物量(15~20g)を補うには少し足りません。
1缶200ml以上の製品を選ぶか、普通のコーヒーよりもカフェオレなどミルクが多いものを選ぶようにしましょう。 もちろん微糖のものも使えません。
大切なのはあれでもよいこれでもよいと考えないことです。自分が低血糖の時はこれを使うと決めて下さい。
缶コーヒー一缶にすると決めたら自宅の決まった場所に常備しましょう。外出の時は必ず携帯しましょう(缶コーヒーは持ち運びにくいですが、多くの会社がたくさんの商品を出しています。
例えば‘マイコーヒー’ を決める前に成分表示で炭水化物量を確認して下さい。)
炭水化物の中でブドウ糖15グラムが速やかに血糖をあげるのでもっとも適しています。
しかしブドウ糖は必ずしも手に入りやすいわけではありません。診療所や調剤薬局では無料で手に入りますので相談して下さい。
αGIという、食事に含まれる炭水化物がブドウ糖に消化されるのを抑え、食後の血糖上昇をゆるやかにする薬があります。
このグループのお薬を飲んでおられる方は必ずブドウ糖を使って下さい。理由は分かりますね?
最初に低血糖の対策はシンプルがいいと言いましたが、αGIの登場で(ずいぶん前ですが)低血糖の治療が二本立て(砂糖などで良い人とブドウ糖が必要な人)になったので注意して下さい。
さて15という数字です。
治療をして15分後に低血糖から回復しているかどうか確認して下さい。そうでなかったら同じことを繰り返して下さい。(15グラムの炭水化物をとって15分後に確認)
そして普段通りの食事をとって下さい。
この機会に自分の低血糖対策をふりかえっていただきたいと思います。
2011-10-03 21:16:38
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「血糖認識トレーニング(BGAT)のエッセンス‐情報は力なり」
今回は外部血糖キューです。それは何が血糖を変化させるかに関する情報のことです。3つあります。
1)インスリンと時間;
注射しているインスリンがもっとも血糖に影響します。その影響を知るツールがインスリンカーブです。
それは使っているインスリンの種類、量や注射時間から推定するインスリン効果(どの時間にもっとも効いていてどの時間に効果がなくなっているか)を示すカーブです。
BGATでは個別に作成できるよう訓練されます。そのために必要な情報はインスリンの作用開始時間、最大作用時間、作用持続時間などです。
具体例を示します。
図に速効型インスリンを午前7時と午後6時にそれぞれ5単位と4単位、および中間型インスリンを午前7時と午後11時にそれぞれ25単位と4単位注射している方のインスリンカーブを示したものです。

実線で正味のインスリンの効果の強さを示しています。
正午から午後5時まで午後8時頃にインスリンがもっとも良く効いていることがわかります。
この時にもっとも血糖が下がりやすいことが予想できます。逆に深夜にはインスリン効果がないことがわかります。
このカーブの作成法を知ることは私にとっては目からうろこが落ちる思いでした。
皆様はいろいろな種類のインスリンの作用開始時間や持続時間を示す、これとちょうど鏡面関係にある図になじみがあるかもしれません。私たちはそれを使ってインスリン効果を説明していました。
しかし、このインスリンカーブの方がどの時間に血糖がどうなるかわかりやすいと思いませんか?
今インスリン治療に際してこのインスリンカーブを用いた説明がもっと必要であると考えています。
2)食事;
このキューがもっとも分かりやすいかもしれません。
食事をすればもちろん血糖が上がります。それではどのような食事でどれくらい血糖が上がるのでしょうか?
ここでカーボカウントを思い出してください。その目的の一つは食後血糖をコントロールすることでした。
それは裏返して言うと血糖、特に食後血糖の予測の武器になるということです。
食後血糖を決めるのは食事の炭水化物量です。Coxらのテキストによると1グラムの炭水化物は血糖を平均3mg/dl上昇させるとなっています。
今ここにコンビニで買ったおにぎりが一個あります。成分表示によると炭水化物量は36グラムですので血糖を約100mg/dlあげることになります。
3)身体活動;
3つ目のキューです。
運動は血糖を下げる方向に働きます。ただ運動により血糖が上がる場合もあるので注意が必要です。
このことは自身のインスリンを作る力が落ちている方が高血糖の時に強い運動をした場合に当てはまります。
二回にわたり血糖認識トレーニング(BGAT)の内容をまとめました。
少しむつかしかったですね。しかし、BGATのすべてを実践する必要はありません。
糖尿病と歩む毎日の自己管理に役立つヒントが多かったと思います。ひとつでもふたつでもそのヒント
を生かしていただければと思います。
2011-10-03 21:11:32
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「血糖認識トレーニング(BGAT)のエッセンス」
血糖認識トレーニング(BGAT)のコンセプトはご理解いただけたと思います。トレーニング内容に進みます。
血糖値を知る手かがりをキューと言います。
2つのカテゴリーがあります。内部血糖キューと外部血糖キューです。
内部血糖キューは身体で感じる手がかりです。症状といってもいいと思います。
症状には血糖が低いとき感じるものと高いときに感じるものがありますが、このシリーズは低血糖が主題
ですので前者に焦点を合わせます。
内部血糖キューは3つあります。
1)身体症状;
コラムVol 26で取り上げた低血糖の自律神経症状のことです。思い出してください。
2)作業能力キュー;
低血糖の中枢神経症状を気付かせる方法です。
低血糖になると脳が栄養不足になりますので作業能力が低下します。これを利用しようとするもの
です。Coxらの‘血糖認識トレーニング’(診断と治療社)から引用します。
「これは自分自身の思考や動作をチェックすることができる、ちょっとした課題やテストのことです。
血糖が低いときはいつもより仕事がなかなかできないことに気付くかもしれません。あなたの作業能力がいつもよりペースが遅いか、
いつもに比べて劣っているかもしれません」
例えば単純な計算をする、会話についていく、適当な言葉を考えるなどの行為にいつもより時間がかかっていませんか?もし長くかかっていたらそれは血糖が下がっているかもしれません。
従来日本では中枢神経症状は血糖値がかなり低下して初めて生じるという考え方が一般でした。
BGATでは軽い低血糖(例えば血糖56mg/dl)でも作業能力が落ちることが示されています。
このことは中枢神経症状が軽い低血糖の警告症状になることを意味しています。このキューを強調していることがBGATの最大の特徴と思います。
3)気分と感情;
高血糖や低血糖は気分や感情にも影響します。
それを利用するキューですが、その生理的基盤がわかりにくいので今回はこれにとどめます。
2011-10-03 21:00:23
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「血糖認識トレーニング;BGAT」
その時その時の血糖値がわかると思いますか?
わかる(認識できる)はずだと考え、その能力を開発するために考案された教育システムがCoxらの「血糖認識トレーニング」です。BGAT(Blood Glucose Awareness Training)とも呼ばれます。
何も英語持ち出す必要はないのですが、アメリカの先生達がこのすばらしい教育プログラムを開発し、完成されたことに敬意を表したいと思ったからです。
BGATは系統的な教育システムです。その研修を受けたこともない私が紹介することは全容を正しく伝えることができないのではと恐れています。
しかし、BGATには低血糖の理解を深めるためのヒントに満ちています。
BGATは、元来1型糖尿病の患者を対象としたプログラムですが、どのような方にとっても内容を知っていただくことが低血糖の診断と対策に有効であると考えます。ここで取り上げる所以です。
「診断と治療社」からアメリカの患者のためのBGATのテキストの翻訳が出ています。それに基づいて説明していきます。
血糖値を認識する手がかり(血糖値を知る手がかりのことをキューといいます)を教育し、実測値との誤差に基づきフィードバックを行い、認識‘力’を向上させるシステムです。特に低血糖の予防を目指します。様々なキューを利用し、例えば昼食前の血糖値を予測します。
すぐに血糖自己測定をします。予測値の正確さをエラーグリッドというものさしを用いて判定します。
エラーグリッドは、予測値と実測値がどれだけ近かったか・外れていたか?また外れていたときはその程度はどうか?を判定するグラフのようなものです。
予測が許容範囲を逸脱していたときが大切です。予測の誤った理由を考えていきます。それはそのとき利用したキューを見直すことにより行います。
予測値が105mg/dlで実測値が62mg/dlであった場合は低血糖を見逃したことになりますね。そこで胸に手を当ててふりかえります。
朝食の量がいつもより少し少なくなかったか?午前中の‘力仕事’がいつもより多くなかったか?朝食前のインスリン量がいつもより多くなかったか?などふりかえります。
これらの行動と考察を「血糖日記」に記録していきます。
このフィードバックの過程を記録した血糖日記が、 血糖値認識の‘力’を向上させる情報の山になっていきます。
2011-10-03 20:54:51
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「今すごくおなかが減っているのですが、これって低血糖?」
前回低血糖症状について述べました。
前回の表はCoxらの「血糖認識トレーニング」(診断と治療社)からの引用です。
血糖が下がりすぎたとき、症状に気付きそれが低血糖であるとわかること(認知)は考えられているほど簡単ではありません。
それは血糖が実際に下がってから低血糖の認知までに多くの要素が影響するからです。 Coxらはその過程を4段階に分けています。

表にはその段階と、それに影響する要素を示しています。Cox らがDiabetes Careに 1993年に掲載した論文を参考にしています。
第1段階は血糖が下がることによる身体の反応です。拮抗ホルモン(アドレナリン)の分泌と、脳の栄養低下です。
最近の血糖コントロールが良いと、これらの反応の閾値(どこまで下がると反応が惹起されかを示す値)が下がることがわかっています。
つまり、治療がうまくいっている方が低血糖の反応が出にくいのです。
また、24時間以内に低血糖を経験していると前者の反応が起きにくくなります。前の反応でアドレナリンが使われてしまうのです。
低血糖を起こすと次の低血糖に気付きにくくなるのです。やっかいですね。
従来から低血糖に鈍くなる原因として糖尿病神経障害の一つである自律神経障害が強調されてきました。
Coxらのこのモデルによると、拮抗ホルモンの反応のレベルに影響するだけです。多くの要因の一つに過ぎません。
第2段階はそれに対する症状の惹起です。分泌されるアドレナリンの量が多いほど、また脳の栄養不足の程度が大きいほど強い症状が出ます。
そのときの体のいろいろな条件も影響します。例えばお酒を飲んでいると症状が出にくくなります。
第3段階は症状に気付くかどうか(発見)です。まず症状の特徴によります。
額の汗より動悸の方が「あれ?」と思いますよね。ボヤーとしている方が気付きにくいです。
今日は朝食が少なかったので注意している時はわかりやすい。
Coxがよく挙げる例なのですが、忙しく注文をとっているウエイトレスは低血糖の中枢神経症状に気付きや
すい。注文を間違って「あれ?」と思うわけです。
第4段階は症状の正しい解釈です。症状に気付いてそれを低血糖であると正しく判断することです。
前回述べた症状を知っていなければなりません(知識)。
空腹感は低血糖と解釈されやすいですが、前の食事からどれだけ時間が経っているかがより関係している
ようです。昼食を食べてからの時間がいつもより経っていると低血糖でなくてもおなかが減りますよね。
低血糖の症状に気付いているのに低血糖と認めないこともあります(否認)。
例えばそれは、一生懸命やっている自己管理の失敗(薬、食事と身体活動のバランスを崩した)を意味する
ので失敗を認めたくないと考える場合です。
すべての要因について説明できませんでした。
これらを見ると、血糖が下がって症状がわかるのは当たり前ではなくむしろ僥倖の賜(たまもの)とまで言い
たいぐらいです。
しかし、私たちは血糖を自己のコントロール下におかなくてはなりません。
低血糖の認知に及ぼす要因を理解することはそのための武器を与えくれるものです。
2011-10-03 20:49:25
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低血糖と血糖値を知る方法 No.1 ~続き
ではどうして低血糖が起きるのでしょうか?血糖値に影響する要因を考えればわかります。次の3つです。
1)糖尿病の飲み薬とインスリン注射。
2)食事の量、内容と時間。
3)仕事と運動の強さ
治療とは、これらのバランスをとり、血糖をある目標内に維持することです。これらのバランスが一方に
崩れると低血糖になります(逆に振れると高血糖ですね)。
例えば、仕事が忙しく昼食を食べそこなったり、いつもの量が食べられなかったりすると低血糖につながり
ます。つい楽しくて散歩の量が増えたりしても同様です。このようなことはいつでも起こりえますね。
従来私たちは、自律神経症状を代表的な症状として皆様に指導していた傾向があります。それらは
最初に自覚される症状と考えられ、低血糖に気づくのに役立つと考えていたからです。
低血糖には早く気づく必要があるので警告症状とも言われていました。
言い換えますと、低血糖の中枢神経症状は、それらの症状に比べ血糖がより下がったときに出現すると
考えられていました。しかし、現在では前者も、血糖が少し下がったレベルでも出現することがわかり
ました。
アメリカのCox達は患者様に低血糖を自覚するのに役立つと普段思っている症状について質問しました。
上位にあげられた症状の半数近くが、なかなか集中できない、話がうまくできないなどの中枢神経症状で
した。確かに自分もそうだと思われた方があるかもしれません。
このことはこれらの症状に注意を払うことが低血糖に対する感受性を高めることに役立つことを意味
します。
このことは特に低血糖ににぶくなっておられる方(無自覚性低血糖といいます。難し言い方ですね?)にあてはまります。
2011-10-03 20:42:50
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「なかなか仕事に集中ができないのですが、これって低血糖ですか?」
低血糖に関わる問題には、患者様にとってもわれわれ医療者にとっても一筋縄ではいかないところがあり
ます。このためこのコラムのテーマとするのを敬遠していたのかもしれません。
ここで低血糖とは糖尿病の飲み薬やインスリン注射をしておられる方に起こりうる血糖の下がりすぎのことをいいます。 血糖が70mg/dl未満に下がることです。
論点を先取りしますが、低血糖に気づかれたらすぐにブドウ糖を摂取して低血糖を治療する ことは
言うまでもありません。
胃の手術をされた方が食べ過ぎた後に起こる低血糖(反応性の低血糖といいます)や、まれな病気ですが
膵臓に出来た腫瘍により、インスリンがたくさん分泌されることによる低血糖などは、今回の主題ではありません。
低血糖への理解を深めていただくため、次の3つをめぐって考えていきたいと思います。
1)低血糖の症状とその特徴、特に低血糖の中枢神経症状の重要性
2)予想以上に難しい低血糖の認知
3)正しい低血糖の認知を促す対策としての血糖認識トレーニングの紹介
低血糖の時に見られる症状は次の2つに分類されます。
1)自律神経症状:
血糖が下がると、血糖をあげる作用のあるホルモン(拮抗ホルモンといいます)が分泌されます。
アドレナリンが代表です。アドレナリン反応として発汗、振戦、心臓がどきどきする、冷や汗、空腹感など
の症状が出ます。 気づかれた方もあると思いますがストレスに対する反応ですね。
2)神経性低血糖症状:
脳が利用できる唯一の栄養源はブドウ糖です。従って、血糖が下がると脳は栄養不足に陥ります。
そのために出る症状が低血糖の中枢神経症状です。
考えがゆっくりで焦点が定まらない、なかなか集中できない、かるい意識障害、話がうまくできない、
めまいがしたりふらふらしたりする、動きが拙劣、異常な疲れや不眠、視力の障害などです。
続く~
2011-10-03 20:23:19
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「インクレチン関連薬のこれから」
インクレチンおよびその関連薬について書いてきました。
新しいホルモンの名前、創薬のデザインや英語名の薬の名前などがたくさん登場し、 ややこしくて途中で
読むのを投げ出した方がおられるかもしれません。もう少しおつきあい下さい。
日本ではDDP-Ⅳ阻害薬の3つが厚労省に新薬として認可申請されていると聞いています。来年には発売されるでしょう。
GLP-1受容体作働薬ではLiraglutideというGLP-1の化学構造を修飾して寿命を長くした薬が 同様の状況にあります。
インクレチン関連薬の開発の簡単なストーリーを見てもわかりますが、
1992年のexendin-4の発見から今年で17年経過しています。
新薬開発の最後のプロセスが治験(臨床試験)です。当院でも治験を行っていますが治験に関する私自身の考えはあらためて述べたいと思っています。
院長コラムVol21で糖尿病薬の直面している課題として以下のことをあげました。
1) 低血糖の不安がある
2) 食後血糖はいろいろな要素で決定されるのでコントロールが難しい
3) 飲み薬によってはどうしても体重が増える。
4) 膵ベータ細胞機能(膵臓のインスリンを作る能力)の疲弊が避けがたい。
少し既にふれましたが、インクレチン関連薬がこれらの課題に応えうるか考えてみましょう。
ここでは1)、4)について考えてみます。
GLP-1のインスリン分泌刺激作用には特徴があります。
刺激作用を発揮できるのは食後の高血糖が存在しそれによるインスリン分泌刺激があるときだけ
なのです。 このことの意味は血糖が低いときにはGLP-1は働きにくく、低血糖を起こしにくいという
ことです。
一方、前にふれたスルフォルニル尿素剤などは血糖値にかかわらず同程度効きますので低血糖につな
がります。事実、単剤を使用して治験では低血糖が起きていません。
このことの恩恵は大きいと思われます。
GLP-1受容体作働薬は膵ベータ細胞機能を改善することが動物を使った試験でわかっています。
人での成績でもいくつかの物差を指標にしてβ細胞機能が改善する可能性が示されています。
さらに成績の積み重ねが必要と思われます。
ここまで書いてきて重要なテーマである低血糖についてこのコラムで一度も取り上げていないことに気づきました。
次回からのテーマにしたいと思います。
2011-10-03 20:17:29
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「期待される糖尿病の薬―インクレチン関連薬―」
インクレチンの生理の解明からそれを利用した薬の開発まで長い距離があります。
前回にインクレチンにはGIPとGLP-1の2つがあることをお話ししました。
糖尿病の患者さんに試験的に試してみるとGLP-1はインスリン分泌を促し血糖を下げましたがGIPにはその効果は見られませんでした。
そこでGLP-1が創薬の対象となりました。
しかし、開発までには多くの乗り越えなければならない壁がありました。
図にGLP-1の分泌、作用および代謝のしくみを示しています。

小腸から分泌されたGLP-1は膵β細胞の表面にある入り口(受容体といいます)を介して作用し、インスリン分泌を刺激します。
しかし分泌されたGLP-1はDPPⅣという酵素によりすぐに切断され、働きを失ってしまいます。
GLP-1は化学構造上ペプチドホルモンに属します。複数のアミノ酸がつながったホルモンですぐに分解されるので飲み薬には出来ません。
注射薬になるのですが(インスリンも事情は同じで、患者様は注射されています)そのものを注射してもDPPⅣによりすぐに切断されて効果が続きません。
このような事情を前にしてどのような工夫をしたらいいと思われますか?
結果としてGLP-1作用があり切断されにくい構造のホルモンを見つける試みと、DDPⅣの働きをじゃまして自前のGLP-1の作用を長持ちさせる工夫が成功しました。
前者をGLP-1受容体作動薬(インクレチン・ミメティク、GLP-1の働きをするという意味)、後者をDDPⅣ阻害薬(インクレチン・エンハンサー、インクレチンの 働きを強めるという意味)と呼びます。
受容体作働薬のストーリーを少し補足します。
1992年にJohn Eng先生がアメリカオオトカゲの唾液からGLP-1と52%構造が似ている exendin-4を発見しました。実はインスリン分泌を促す作用を目印にして見つけたのではなく全く別の作用をする物質を探索する過程で見つかりました。
これがGLP-1受容体に働き、またDPPⅣという酵素による切断を受けにくいことがわかりました。
それが注射薬となったのがExenatideと一般名で呼ばれているものです。(このグループの一般名のカタカナ表記が統一されていませんので英語名で表記しています。 カタカナ名が確定すれば訂正します)
図にはDDPⅣ阻害薬の作用点も示しています。DPPⅣ阻害薬にはSitagliptin 、Vildagliptinなどの薬があります。
これらの薬剤は日本ではまだ使うことが出来ません。 治験(新薬の効果や安全性を検討する臨床試験)が終了し厚生労働省に認可を申請した段階です。期待通りの薬であることを望んでいます。
2011-10-03 20:06:54
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「このようにしてインスリンは分泌される」
糖尿病ではインスリンの働きが悪くなっています。
日本人の糖尿病においては膵臓からのインスリンの分泌が低下していることが特徴です。特に食後に血糖が上昇することに 対応する追加分泌が低下していることが問題です。(追加分泌についてはカーボカウントのシリーズで説明しました)
この追加分泌を促すのは血糖上昇です。
血糖が高くなったことは直接膵β細胞に伝わりインスリンが速やかに分泌されます。 この時に細胞内にカルシウムが動員されます。
この仕組みは皆さんもお聞きになったことがあると思います。
前回のコラムでふれた膵β細胞を直接刺激してインスリン分泌を刺激する飲み薬(スルホニル尿素薬といいます)は、この経路の一部に働いてインスリン分泌を促します。
今まであまり患者様に話すことがなかったと感じているのですが、もう一つ食後インスリン分泌を刺激する経路があります。それがインクレチンを介するものです。

インクレチンは食事摂取に伴い消化管から分泌され、膵β細胞からのインスリン分泌を促進する消化管ホルモンの総称です。それが食後の
血糖上昇時インスリン分泌をさらに刺激します。
胃や腸が作るホルモンを消化管ホルモンというのですが、胃や腸がホルモンを作り分泌し、いわば遠隔操作よろしく他の臓器の いろいろな機能を調節していることをご存じでしたか?
インクレチン以外にも大切な消化管ホルモンがたくさんあります。
腸管の抽出物(すりつぶしたもの)が糖尿病を改善することは古くから知られていました。その実体がインクレチンです。
様々な消化管で産生されるホルモンがインクレチン作用を持つかどうか調べられ、小腸上部に存在するK細胞から分泌されるGIP(glucose-dependent insulinotropic polypeptide)と、小腸下部のL細胞から 分泌されるGLP-1(glucagon-like peptide-1)がインクレチンであることがわかりました。
ところでホルモンの名前はわかりにくいですね。多くは英語の名称の頭文字をとって略称されます。
アルファベットで、例えばGIPはジーアイピーと読んでください。
このような働きをするインクレチンが糖尿病の薬として有望であることはすぐにわかります。
インクレチン作用を持つ薬のデザイン(創薬といいます)はどのようにして実現されたのでしょうか?
次回で紹介します。
2011-10-03 19:58:51
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「糖尿病のこんな飲み薬がほしい」
糖尿病が経口剤(飲み薬)でよくなることは誰もが望むことです。
そしてその期待に応えるべく多くの飲み薬が使えるようになっています。
膵臓に直接働いてインスリン分泌を促す薬、食事に含まれる糖質の分解を妨げ食後の血糖上昇を緩やかにする薬やインスリンの効きをよくする薬など、糖尿病の状態に応じて血糖を下げるよいお薬があります。
それでも、飲み薬による治療は今いろいろな壁に直面しています。
糖尿病の飲み薬による治療には次のような限界があると思われます。
1) 低血糖の不安がある
2) 食後血糖はいろいろな要素で決定されるのでコントロールは難しい
3) 飲み薬によってはどうしても体重が増える
4) 膵ベータ細胞機能(膵臓のインスリンを作る能力)の疲弊が避けがたい
(Diabetes Frontier,18,2007掲載のC.H.Wysham先生の論文を参考にしました。)
糖尿病の治療を受けておられる方は1)3)は実感されていることと思います。
私たち糖尿病の専門医は今あらためて2)4)の課題の克服が重要であると考えています。
今回は4)に焦点を合わせて考えたいと思います。図を見てください。

この図は縦軸に膵ベータ細胞機能を、横軸に糖尿病と診断されてからの年数を示しています。
UKPDSと呼ばれる2型糖尿病を対象にして糖尿病治療の良否が合併症の発症に影響するかを調べた研究の参加者のデータから推定しています。
膵ベータ細胞機能(膵臓のインスリンを作る能力)は 空腹時血糖とインスリン値からある計算式で求めています。
この図からわかるように、糖尿病と診断された時点で既に膵臓のインスリンを分泌する能力は半分になっています。そこからその能力は治療の良否にかかわらず直線的に落ちていきます。
このことは、治療経過とともに血糖コントロール目標の達成が次第に難しくなり、飲み薬の量や種類がどうしても増えていくことを意味しています。
今まで、この疲弊の進行を止めるお薬はありませんでした。むしろお薬によってはそれを進行することがあります。
(とくに膵臓に直接働いてインスリン分泌を促す薬)
血糖を下げることを代償に糖尿病をだんだん悪化させているともいえるでしょうか。
今糖尿病の新しい薬が登場しようとしています。
この薬は今までの薬にないいろいろな利点を持っているのですが、その中でも膵ベータ細胞機能を 回復させる作用が注目されています。上の課題4)を解決する可能性があるのです。インクレチン関連薬剤と呼ばれています。
次回からこの薬を紹介したいと思います。
2011-10-03 19:35:20
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新年あけましておめでとうございます。
家族の年賀状には毎年その時の気持ちにふさわしい俳句を引用する習わしです。
今年は次の句を選びました。
元旦二日京のすみずみ霞けり (蕪村、元明三年)
今年の正月はこのように暖かではありませんでしたが、今年一年の皆様のご健勝をお祈りいたします。
ちなみに、開院一年目の一昨年は次の句を使わせていただきました。
行く年や猫うづくまる膝の上 (漱石、明治31年)
昨年も漱石で、
詩を書かん君墨を磨け今朝の春 (漱石、明治33年)
院長コラムの連載を始めて半年がたちました。
私たちは学会やいろいろな研究会さらに‘同僚’たちからの情報収集、意見交換などに
より糖尿病などの最新知識などを吸収できます。しかしその多くはインプットしたままで
終わることが多いのです。
一方、皆様にアクセスできる医療情報はテレビ、新聞などメディアを通したものや
一般向けの医学書などと思われます。それらはあるひとつの観点から取り上げられがちで
偏ったものであったり、標準的であろうとして内容が古かったりまたは薄められたもので
ある傾向があります。
そのギャップを埋めるため私の中に‘落とし込んだ’ものをアウトプットしたいと考え
このコラムを始めました。
これが皆様の健康行動の改善につながることを目指しています。
今年もご愛読の程お願い申し上げます。
2011-10-03 19:09:29
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サスケが糖尿病になった ~続き
先の主治医に連れて行くと血液検査され‘血糖値は435である’と宣告された。
どうするかと主治医と鳩首会談となった。猫に食事療法など期待できる訳はなく、この
血糖値などよりインスリン注射しかないと意見は一致した。
彼は猫に効くのはこのインスリンで今は市販されておらず、海外からの個人輸入になるという。
私は新しいインスリンを使うことを提案した。
飼い主の責任でということになり猫に一日何回も注射はできないと考え、作用時間の長い
インスリンを選択した。この日から寝る前にインスリン注射をするのが私の(そして家内の)日課となった。
翌月の盆休みが終わる朝のことである。
休日明けの朝は起きがけの気分はすぐれないものだが、その気分をかき消すように家内の
金切り声が聞こえてきた。‘サスケが!’
駆けつけてみるとサスケは半ば意識がなく、よだれを垂らし痙攣を繰り返していた。
低血糖だ!すぐに砂糖を水にとかし注射器で口から飲ませた。もともと持病のあったサスケに薬を与える注射器は身近にあった。
私は診療所に行かねばならず、家内と帰省していた息子が主治医の元に急いだ。献身的な
治療の甲斐があり三日後に退院となった。
獣医学部の学生は役に立ったのかどうか。私の誤算は猫に簡易の血糖検査ができないこと
であった。そのため、いわばインスリンがめくら打ちになっていたのだ。
まだふつうとは違うサスケを前にして思わず心からわびた。
今、横でサスケの鳴き声が聞こえる。
糖尿病を発症して減った体重は元に戻らない。
息子はこの四月より獣医師としての第一歩を踏み出した。サスケに身内の主治医ができた
ことになる。
サスケはいつまで私の伴走者でいてくれるだろうか。
2011-10-03 19:04:22
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サスケは我が家の愛猫の名前である。
息子が中学2年生の時に学校からの帰り道に拾ってきた猫である。十三年前のことである。
生まれてすぐに捨てられたようであった。うまく力が入らないのかおしりに‘うんち’が
つまったままでやせ細っていた。
翌日近くの動物病院に連れて行くことになった。息子と家内とともに診察室に入った。
私は、‘肛門括約筋が弱っているのでしょうか?’と思わず業界用語を使ってしまい、
人の医者であることを白状することになった。
この獣医師がサスケのかけがえのない主治医となった。
それからサスケは人の心配をよそに大食家の道を歩み、肥満の坂を駆け上がることになる。
歩くと地面に腹がつきそうな愛嬌のある風体で近所の人気者になっていくが、‘デブ’だけが皆にサスケ、サスケと親しまれる理由ではなかった。
人見知りをすることがなく、人が集まると必ずどこからとなくサスケが現れその周りに鎮座した。
サスケがうちにきた年は、大学でのキャリアアップをひたすら目指し家を顧みかった医学部卒業からそれまでの年月に終止符をうった年であった。
大きく曲がり角を切ってから今に続く行程の時間を刻むのがサスケの年齢、といつの間にか考えるようになっていた。
サスケを拾ってきた息子が獣医学部に入学したのはそれから五年後である。獣医師を志望したわけは何も言わなかった。
大きな腹を自慢気にしていたサスケに異変が現れたのは一昨年の祇園祭の頃であった。
トイレの砂がおしっこで尋常ならずぬれるのに最初に気づいたのは家内であった。水を多量にほしがる、あのサスケの体重がみるみる減っていく。
私は当然のごとく診断した。糖尿病であると。
~続く
2011-10-03 19:02:54
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「カーボカウント Q&A」
今回はカーボカウントシリーズの完結編です。
1) 基礎編と応用編はどういう関係にあるのですか?
基礎編から応用編へと難易が上がっていく関係にあります。
しかし、カーボカウントの2つの特徴を表しているものと考えていただいた方がわかりやすいかもしれません。
基礎編は血糖のコントロールを目指すもので糖尿病の食事療法のひとつです。
応用編はインスリン療法、特に強化インスリン療法に指針を与えてくれます。
2) 強化インスリン療法について詳しく説明してください。
インスリン製剤にはたくさんの種類があります。
まず、インスリン療法の考え方を理解するには超速効型(速効型)インスリンと持効型インスリンを知って
いただきたいと思います。
ベーサルインスリンは健康な人でも食事と関係なく血糖を押さえるために必要なインスリンです。 持効型インスリンはそれを補充します。
ボーラスインスリンは食後血糖を押さえるインスリンです。超速効型(速効型)インスリンはそれの補いです。
これら2種類のインスリンを使用し、健康な人のインスリン分泌に近づけるのが強化インスリン療法です。
従来型インスリン療法もこれの簡易版と考えるとわかりやすいと思います。
最近、超速効型と持効型インスリン製剤のラインアップが出そろいました。 これら2種類のインスリン
を基礎にした有効な治療が期待されます。
3) アルコール飲料はカーボカウントではどのような位置づけになりますか?
食品交換表に基づく栄養指導はこの点について曖昧です。
カーボカウントによると炭水化物を含むアルコールは血糖をあげますが含まないものは影響ありません。
ビールや日本酒など炭水化物含むものはカーボカウントする必要があります。
逆に炭水化物を含む食事をせずにアルコールを飲むと血糖が下がることがあります。さらに経口糖尿病薬や インスリン治療で治療中の方では低血糖を起こすこともあります。
アルコールの大きな問題はカロリーが多いことです。炭水化物よりも単位あたりカロリーが多く、
太っている人や減量が出来ない人は控える必要があります。
4) 本によると10グラムの炭水化物を1カーボという単位に換算していますが?
日本ではそのように換算する傾向のようですが、元祖のアメリカでは15グラムを1カーボとしています。
献立に含まれている炭水化物量を見積もるこよが大切でわざわざカーボ単位に換算する必要はないの
ではないでしょうか?
2011-10-03 18:53:00
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~カーボカウント Q&A No.5 続き
さてカーボカウント応用編です。カーボカウントをインスリン療法に応用することです。
まず基礎編に従い、正確にカーボカウントが実行できることが必要です。
速効型あるいは超速効型インスリン、つまりボーラスインスリン量はどのようにして決めるのでしょうか?
2つの物差しを利用します。
インスリンカーボ比:
1単位のインスリン(超速効型あるいは速効型)で何グラムの炭水化物を‘カバー’出来るかの物差しです。 1単位のインスリンで何グラムの炭水化物で上昇する血糖値を3から4時間後に食前血糖値に下げることが出来るかを示します。
例を挙げましょう。ある1型糖尿病患者さんの食事記録と血糖記録をみてみます。
9月14日夕食の献立で炭水化物を含むものはご飯200g、リンゴ4分の1個でした。カウントすると炭水化物85.4gを食べたことになります。 そして、食前血糖143mg/dl,3時間半後血糖168mg/dlでした。
この方は、夕食前に超速効型インスリンを16単位使用しています。
このように16単位のインスリンで 85.4gの炭水化物により上がった血糖を食前の値まで下げていますので、85.4÷16=5.3でインスリンカーボ比は5になります。
1単位のインスリンで5gの炭水化物を‘カバー’できます。
インスリンカーボ比を知る別の方法としてある経験則があります。500ルールと呼ばれています。
TDD(Total daily dose)は一日に注射しているインスリンの総量をいいます。500をTDDで割り算することで
インスリンカーボ比が計算できます。例えば一日インスリンを総計50単位使っている方の場合は,500÷50=10でインスリンカーボ比は10になります。
インスリン効果値:
1単位のインスリン(超速効型あるいは速効型)でどれだけの血糖を下げることが出来るかの物差しです。 これが必要になるのは、食前血糖値が目標値より高い場合です。 インスリンカーボ比で計算される量よりたくさん打たなければなりませんがどれくらい追加すればよいか教えてくれます。
1800ルールという経験則を使います。1800をTDDで割り算します。先の例の場合、1800÷50=36ですので1単位のインスリンで36mg/dl血糖を下げることが出来ます。
これら2つの物差しで決まるインスリン量は食事記録と血糖記録によりいつもフィードバックする必要があります。
2011-10-03 18:45:56
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「カーボカウントはインスリン療法の心強い味方-カーボカウント応用編-」
カーボカウント応用編にはいる前に私のカーボカウントとの出会いにふれたいと思います。
ある患者さんの次のような疑問でした。1型糖尿病の患者さんで強化インスリン療法をしておられる方です。
「1単位のインスリンで血糖値はどれくらい下がるのですか?」
いろいろな要因で決まるので一概には言えないという言い方でその場はやり過ごしました。 しかし、答えを
曖昧にしたという思いを抱いていたときにカーボカウントを知りました。
今ではカーボカウントがその疑問に応えられる唯一の方法と考えています。
先ほど強化インスリン療法といいましたが、 速効型あるいは超速効型インスリンで食後血糖(ボーラス
インスリンといいます)をコントロールし、持効型インスリンで主として 空腹時血糖(基礎(ベーサル)インス
リンといいます)を調節するインスリン療法です。(そのことで生理的なインスリン分泌を補償しています)。
食後血糖にもっとも影響するのが炭水化物ですから、カーボカウントが速効型あるいは 超速効型
インスリンの治療量に指針を与えてくれます。
CSII(インスリンポンプ療法)というインスリン療法をご存じですか?
先端的なインスリン療法に属します。
簡単に言うと、上記のインスリン強化療法をプログラム化されたインスリン注入
ポンプで行うものです。
昔からあるものですが改良を積み重ね現在一新されています。この進歩とカーボ
カウントの普及が表裏一体であったと考えています。
ここでの考え方は従来型のインスリン療法にも指針を与えると思います。
2011-10-03 18:44:47
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「カーボカウント(カーボカウンティング)を始めよう」
カーボカウント(カーボカウンティング)は初級者用(基礎編)から上級者用(応用編)まで、目的に応じてどのレベルでも実践できます。
上級者用(応用編)はインスリン治療、特に速効型や超速効型インスリンを使っている方のためのものです。
カーボカウントすることにより合理的に適切なインスリン量を推測できます。私はこれがカーボカウントのもっと強調されてよい特徴と思っています。
さあそれでは基礎編から始めましょう。
ここではアメリカ糖尿病協会が発行している‘糖尿病患者のためのカーボカウント完全ガイド’にしたがって案内していきます。米国の糖尿病患者を対象とした本です。翻訳が医歯薬出版株式会社からでています。カーボカウントを始める方に推薦いたします。
ステップ1 : 食事を記録する
3日から7日間朝食、昼食、夕食に食べたものを食事日記に記録しましょう。できるだけ量も記録しましょう。
ステップ2 : カーボ(炭水化物)含んでいる食品を見つけましょう
つけた食事記録をふりかえりカーボを含んでいる食品に○をつけましょう。
どのような食品にカーボが含まれているかは前々回の院長コラムを参考にしてください。
ステップ3 : 食べた炭水化物を数える

日本ではこのステップがもっとも難しいかもしれません。標準的な交換表を用いた食事指導では教えない からです。 とりあえず医薬ジャーナルから出ている
‘糖尿病患者のためのカーボフラッシュカード’が役に立つと 思います。
ステップ4 : 観察しましょう
どれくらいのカーボをとっていたか観察しましょう。
そして例えばある日の朝食のカーボ量が多く他の日の朝食のカーボ量が少なければ大体同じカーボ数に なるようにしましょう。
ステップ5 : 食べているもののカーボカウントに慣れましょう
このステップはわかりにくいかもしれません。
例えば夕食の献立のパターンは季節により変化はあっても大体決まっています。それによって個人のカーボカウントのデータベースを作ることができます。
たくさんのデータベースが出来れば出来るほどカーボカウントは容易になります。
ステップ6 : どのくらいの炭水化物を食べるべきか?
中高年男性で一日摂取カロリー1600-1900kcalぐらいでしょうか?そして炭水化物は180-210gになります。
ステップ7 : 血糖記録と食べたものを調和させましょう
血糖記録と食べたものをつきあわせ血糖値が目標値に近づくようにカーボ量をコントロールします。
食事日記の書式、記録方法や食品に含まれる炭水化物の量のリストなどカーボカウントを実践するためには
いろいろなグッズが必要です。工夫を凝らしたグッズを用意しています。気楽に利用していただければと思います。
次回は応用編です。
2011-10-03 18:37:03
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カーボカウント Q&A No.3 続き
最初にカーボカウントの概念を日本における標準的な糖尿病の食事療法である食品交換表を用いた
方法と比較しながら紹介したいと思います。
食品交換表を用いる方法は、一度でも病院や診療所で栄養士さんから糖尿病の食事療法の指導を受けられた方は勉強されたことがあると思います。
それほど日本における標準的な方法です。
それは適正な1日の摂取エネルギー(カロリー)の設定と望ましい栄養素配分を指導するものです。
適正な摂取エネルギーは身長から算出される標準体重に基づいて決まります。
また、栄養素別に食品が6つの表に分けられており、それらに摂取カロリーを割り振ることで栄養バランスを図ることになっています。
この方法は日本のどこでも同じ指導が受けられるという利点はありますが窮屈な面もあります。
標準体重から計算されるので、標準体重が同じであれば、食習慣や今の体重に関わりなく、誰も同じカロリーが推奨されることになりがちでした。
また、表配分も固定されたものでしたので、それぞれの方の嗜好に関係なく誰もが同じ栄養素配分が指導されます。
あくまでカロリーコントロールと偏りのない栄養素配分を目的としているといってよいものでした。
従って、例えば、血糖値に影響を与える食事の要因は何かには直接答えられないものでした。
このことは大きな欠点と思います。
さて、カーボカウント(カーボカウンティング)です。
英語で炭水化物のことをcarbohydrate ということから由来しています。
カーボカウント(カーボカウンティング)とは血糖、特に食後血糖に最も影響するのが食事に含まれる
炭水化物であることから、炭水化物の量を測り(カウント)血糖をコントロールしようとする方法です。
この方法は目的に応じていわば初級レベルから上級レベルまでどのレベルでも選択して実践できます。
この方法により治療の自由度が広がります。
次回にカーボカウント(カーボカウンティング)の実際とそれを実践することで得られる世界について展望したいと思います。
2011-10-03 18:29:43
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「カーボカウント(カーボカウンティング)のすすめ」
前回の掲載後次のような質問をいただきました。
‘高’炭水化物食にして血糖(特に食後血糖)が高くなったらどうしたらいいですか?
答えは単純です。‘中’か‘低’炭水化物食にすればよいのです。
同じ量の炭水化物を食べても血糖のあがる程度は人によって違いますので、目標の血糖値になるように
炭水化物の量を決めましょう。血糖を測定し実際に自分がどれくらいの炭水化物をとればよいか、主治医や
栄養士と相談して決めていくのがよいと思います。
血糖値によるフィードバックが適切な炭水化物の量を決めるのに大切です。
また、タンパク質と脂肪の効果は考えなくていいの?という疑問をお持ちの方もあると思います。
それではタンパク質と脂肪は血糖値にどのように影響するのでしょうか?
タンパク質は全カロリーの10-20%ぐらいを占めている場合ほとんど血糖値には影響しません。
しかしたくさん食べると(大きなステーキを夕食に食べた場合など)タンパク質の半分はゆっくりブドウ糖に
変わりますので4-8時間後に血糖が上昇します。
脂肪は8-16時間にわたりインスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる状態)を悪化させるようで
遅れて長く血糖があがるようです。しかし、大事なのは血糖測定により影響を知ることと、それにより次に同じものを食べるときの対策を考えるというフィードバックです。
ここで話がそれるようですが、糖尿病の方には体重を測るのと同じように血糖値も測定していただきたいと思っています。ご自宅で簡単に血糖を測ることができます。
最近の血糖測定器は使い勝手もよくデザインのいいものがたくさんあります。
普及が進まないのは費用が割高になる点です。
インスリン治療をしていない方が自宅で測定する場合は自己負担になります。
(保険がききません)。
測定器の購入に大体8000円から10000円かかり、一回の測定に100円程度の試験紙が必要になります。
少し練習がいります。気軽に声をかけてください。
2011-10-03 18:22:03
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~カーボカウント Q&A No.2 続き
先にあげた例に戻りますと、このリストにある食材を献立に組み入れると、すると白いご飯はさらに減らさなければなりません。ここで栄養療法における個別化、すなわち個々の食習慣、ライフスタイルを尊重する流れを思い返したいと思います。
どの程度の炭水化物をとるかはそれぞれの方に任せてみるのです。
主治医、栄養士と相談しながら個別に決めることはどうでしょうか?つまり、一律な制限ではなく‘低’にするか‘中’にするか‘高’にするかは各人のライフスタイルに応じて決めるようにすることです。
そのためには炭水化物量を見積もる技術を身につけることが求められます。その技法がカーボカウント(カーボカウンティング)と呼ばれている方法です。上の結論が支持されるのはその方法の裏付けがあるからとも言えると思います。
2011-10-03 18:07:12
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「炭水化物制限食をめぐって」
前回、糖尿病栄養療法の歴史的な流れを概観してきました。
どれくらいの炭水化物をとればよいのか、脂肪はどれくらい控えればよいのかは、それぞれの食習慣、ライフスタイルを尊重することに重点が置かれるようになっています。
誰にとってもこうすべきであるという規範的なものはないという考えです。
この立場に立って、低炭水化物ダイエット、糖質制限食について考えてみたいと思います。
炭水化物制限食を定義しましょう。糖尿病食は一日の食べられる総エネルギーがまず設定されます。
ざっくりいって男女年齢を問わず一日1400-2000kcal でしょうか。
その内どれだけを炭水化物でまかなうかですがその比率を40,50,60%とする食事を‘低’‘中’‘高’炭水化物食とします。
それよりも極端な制限食を提唱される方もおられます。
アメリカ人の平均は炭水化物が大体50%をしめているようです。
‘低’炭水化物食ではどれくらいの炭水化物を含む食事ができるでしょうか?
1600kcalで40%とすると640kcalを炭水化物でとる形になります。炭水化物1gは4kcalのカロリーに相当しますので160gの炭水化物がとれることになります。
現実的ではありませんがそれをすべて白いご飯としますと、茶碗一杯で大体55gですので、一日で三杯。
これで全部です。
なぜ低炭水化物食がよいとされるのでしょうか?糖尿病治療の目標は血糖値を糖尿病でない人の血糖値に近い レベルまで近づけ様々な合併症を予防することにあります。
血糖値は空腹時血糖値と食後血糖値に分けて考えるのが大切です。
食後血糖値は食べたタンパク質や脂肪ではなく、ほとんどが炭水化物の量で決まります。乱暴な言い方をすれば炭水化物を食べれば食べるだけ血糖値が高くなります。
逆も真なり。(朝食前の空腹時血糖値は自身のインスリンを分泌する力に依存していますので、コントロールには糖尿病のお薬が必要になります。)
炭水化物はどのようなものに含まれているのでしょうか?
まず、穀類のご飯、パン、麺類です。そら豆、いんげん豆などの豆類やじゃがいも、さと芋、かぼちゃなどの野菜です。
忘れてならないのは、果物です(なしや柿がおいしい季節です)。
その他には、おやつとして楽しまれる菓子類や、嗜好飲料類のジュースなどにも含まれます。
意外に思われるかもしれませんが牛乳、ヨーグルト、乳製品も炭水化物を含む食品です。
このリストをながめると炭水化物を含む食材は食事の楽しみを提供するものが多いと痛感します。
2011-10-03 18:05:06
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「白いご飯と豚ロースのトンカツとどちらが体によいのでしょう?」
体によい食事とはどんなものなのでしょうか?
今回からシリーズでこの問題を考えてみたいと思います。
本日は総論的なお話をします。
正面から取り込むと多岐にわたり私の手に余りますので、この問題を糖尿病の方にとってよい食事は何でしょうかと置き換えてみます。
病気もなく少し太り気味の方にとってどのような食事がいいかなどの課題は見合わせます。
このテーマを選んだ背景には日本の糖尿病食事療法が大きな転換点にあると痛感していることがあります。
炭水化物、タンパク質および脂質が三大栄養素と呼ばれおり、これらを一日の適正摂取エネルギーにどのように配分するかということが食事療法の第一歩です。
タイトルは、炭水化物の比重を増やすのがよいのかそれとも脂質の比率を増やしてもよいのか、という適正配分の問題を比喩的に表したものです。
歴史的に概観したいと思います。
現在、「科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン」(日本糖尿病学会編)によると適正比率は、指示エネルギー量の50-60%以下を炭水化物とし、タンパク質は標準体重1kgあたり1.0-1.2g(大体20%)、そして脂質エネルギー比は25%以内とされています。
1921年は糖尿病治療に画期的な達成があった年に当たります。インスリンが発見されたのです。
当時は糖尿病の治療法としては飢餓療法に近い極端な炭水化物制限食しかありませんでした。
その後、治療が進歩するにつれ糖尿病合併症の中で、動脈硬化に基づく心筋梗塞や脳梗塞(大血管障害)
の脅威が増大してきました。それにつれ動脈硬化予防のため脂質を制限することが大切とされました。
それと表裏の関係で炭水化物の比重が高まっています。炭水化物制限食から脂肪制限食への大きな
変遷です。
図に推奨される適正比率の変遷を示しています。

([津田謹輔 ‘炭水化物制食の是非’(DITN 2008年、第364号)]から引用させていただきました。)
そして、栄養療法の指導的立場にある米国糖尿病学会(ADA)は1994年に適正比率の勧告をやめました。
画一な栄養療法を見なおし個々の患者様の食習慣を踏まえた個別化の方向を打ち出しました。
まとめますと、低炭水化物食の推奨から脂質悪玉説(裏と表の関係で高炭水化物食)をえて個々の 食習慣の尊重が歴史的な潮流です。
しかしながら、糖尿病食事療法にそれぞれの方のライフスタイルを尊重することができるようになったことから、混乱も生じています。
これらを背景にして以下のことを論じていきたいと思います。
1)最近、糖尿病食事療法としてあらためて低炭水化物食(低炭水化物ダイエット)が見直されていますがそれの是非について。
2)日本の糖尿病食事療法は伝統的に「糖尿病食事療法のための食品交換表」に反映された考え方に基づいて指導されています。
この方法論に批判的な立場から全く別の原則に従った方法である‘カーボカウント’を紹介します。
2011-10-03 17:53:51
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私たちは医師会に加入し協力しながら地域医療のため働いています。吉政医院は中京西部地区医師会に
所属しています。‘中西医報’という小冊子を発行しており、会員の意見交換の場になっています。

上のタイトルは先月発行された‘中西医報 第114号’に投稿した私の文章の題名です。
医者をとりあえずの読者とした文章ですが、朝日新聞に掲載された論説に対する感想ですので皆様にも 読んでいただけると思います。テーマがいわゆる‘メタボ健診’に関わるものですので、ご意見を頂ければ と思います。
以下‘中西医報’からの転載です。
『 題名は5月17日付朝日新聞文化欄に掲載された都築響一氏の論説のタイトルです。
いわゆるメタボ健診を批判した記事ですが、メタボ予防達成率により後期高齢者医療制度への支援金を 増やすというペルティを保険者に課すことへの疑問や、例えば高血圧と診断される人が増えることにより 薬漬けが増長されるといった批判に続いて以下のように言っておられます。引用が長くなり恐縮ですが、
「メタボ体質改善には、だれしも異存はない。
ただそれは、ひとりひとりが自覚して、改善したければ 改善する、病気になってもいいから、おいしいもん食べて飲んで遊びたい!という人は、病気になるまで 趣味趣向に突き進んでいただく、そういうものだろう。
我々には健康的な生活を送る自由もあるが、病気になる自由もあるのだ。」
また、肥満が医療費や経営パフォーマンスにマイナスであるとして、民間保険や企業で始まっているという「メタボ狩り」は日本だけでなく先進国共通に見られる動向のようです。
(「世界に広がるメタボ狩りの波」(ニューズウィーク日本版4月2日号))
これらの記事を読んで、昔一時期熱心に勉強しその成果をまとめた論文のことを思い出しました
(吉政孝明;生活習慣病における医療介入に関する生命倫理的考察、生命倫理、10:128-132,2000
セルフケアにおける患者の自己決定(自律)をめぐって.プラクティス、18:200-201、2001)
その論文は糖尿病診療において、セルフケアの自己決定(都築氏の言う‘太る自由’もその一つ
です)は尊重するけれども食事療法などの制約をお願いすることは治療のためには仕方がない、
というジレンマをどう解決するかをテーマにしたものです。
合理的な、あるいは公益的な観点から(例えば、家族のためほっておくと病気が悪くなり金がかかるので
若い者に迷惑をかけるなど)我慢をお願いしてもよいのではという考えでまとめたものでした。
この問題は都築氏のように一刀両断で片付く問題ではありません。
"現在の自分が未来の自分を不幸(不健康)にしない方法とは何か?
市場(メタボ狩り?)による選別か、自己責任(太る自由?)か、政府(メタボ健診?)による選別か
簡単には答えが出ないように思われます。
私自身はなんらかの“おせっかい”が必要ではないかと考えています。
残る課題はどのレベルの”おせっかい”がよいのかということでしょう。なかなか妙案はないようです。』
2011-10-03 17:39:41
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ヘモグロビンA1c(HbA1c)は大切な糖尿病の血液検査です。糖尿病の方は毎月一回検査を受けて
おられると思います。
日本糖尿病協会発行の「さかえ」を引用します。
「☆グリコヘモグロビン(HbA1c)って?
血液中には赤血球があり、そのなかに酸素を運ぶヘモグロビンというタンパク質があります。
ブドウ糖はタンパク質とひっつきやすく、血糖値が高いと、血液中のブドウ糖がヘモグロビンとくっつき、グリコヘモグロビン(HbA1c)に変わります。
よって、血糖値が高ければ高いほど、グリコヘモグロビン(HbA1c)の比率が増えます。
グリコヘモグロビン(HbA1c)は、赤血球の平均寿命(約4カ月)の約半分にあたる1,2ヶ月の平均血糖値を反映しています。HbA1c検査はヘモグロビンのうち、グリコヘモグロビン(HbA1c)に変わったものが、どれぐらいあるかをみる検査です。(月刊 糖尿病ライフ 「さかえ」 2007年、8月号)」したがって、糖尿病治療のよしあしのいい目安になり、目標は6.5%未満です。
8.0%を超すと治療の見直しが必要になります。
ここで注意したいことはヘモグロビンA1c(HbA1c)の単位は上の説明でわかるように%で表されます。
一方、血糖の単位は濃度の単位でmg/dlで表されます。このことから、有用な検査ですが患者様に説明しにくい事情が生じていました。
「今日の私の血糖は156(mg/dl)といわれたけど、HbA1c は7.2(%)でもう一息がんばりましょうといわれた。HbA1cは血糖の平均値の物差しと言われたけれど、数字の桁が違うけどどういうこと?」というわけです。
その説明の方便として今まで日本の糖尿病診療では奇妙なたとえ話が流布していました。
HbA1cの数字の頭に3をつけ、その数字を今のあなたの体温と考えてみて下さいというものです。
つまり、HbA1cが6.5%であれば体温が36.5度で平熱と考えてください、一方それが8.0%であれば体温が38.0度あることになるので大変ですよという喩えです。
一見わかりやすそうですが、さらに単位が“度”になり何のことかと首をかしげる患者さんがおられるようです。
ある先生から聞いた話ですが、このたとえ話を患者様にしたところ、「先生私は風邪を引いてませんよ」と言われたそうです。
HbA1cの数値から平均の血糖値が類推できればもっともわかりやすいと考えられます。
やっとその方法が先月の専門誌に報告されました 。このことを可能にしたのが以下の技術です。
持続的(血)糖測定(continuous glucose monitorng;CGM):

電気インピーダンスを利用して皮下組織中のブドウ糖濃度を連続的に測定する方法です(血中ではなく皮下組織 のブドウ糖濃度を測定するので厳密には血糖検査ではありません)。
この方法を用いてたくさんの患者様から測定した多数の血糖値とHbA1c値を比較することにより、HbA1c 値から 平均血糖値を推定することができました。
図に示すように、例えばHbA1c7.0%の方の平均血糖値は154mg/dlと推定できます(自分の血糖は大体150mg/dlぐらい だなと実感できます)。
われわれ医療従事者にとっても患者様にとっても有力なツールが手に入ったと思います。
糖尿病診療における大きな成果であると考えます。
2011-10-03 17:33:45
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この質問への回答は患者様にとっても医師にとっても一筋縄ではいかないように思います。
それを考える材料を提供してくれる雑誌が最近発行されました。
AERA 臨時増刊No.30 7月5日号
「日本の家庭医‘08 有名専門医800人が薦めるまちのお医者さん1435 人」
このムックはAREA編集部が大学病院、地域医療支援病院などに勤める専門医にアンケートを実施し、
ふだんつきあいがあり、ぜひ患者に推薦したい、自分も家族もかかりたい家庭医を推薦してもらい、
推薦された家庭医をその理由とともに都道府県別に掲載したものです。
私も‘身近な専門医、’‘かかりつけ医としての専門医’という開院以来の診療理念が評価され
推薦されました。
糖尿病を代表とする生活習慣病には毎日の患者様のセルフケアにおつきあいする家庭医の姿勢が
大事ですが、同時に専門性の要求される難しいことがある病気であり専門医の資質が要求されます。
この両方に一人で応えられることが大切と思います。
病院に勤めている専門医が推薦しているので、勤務医が家庭医に求めるものがわかるように思います。
それは多方面にわたっており私も参考になることが多くありました。なかでも在宅医療への取り組みを
評価される方が多いように感じました。
一方、患者様がどのような家庭医を望ましいと考えるかは別かもしれません。何の病気で医者に
かかっているのか、どのような医師患者関係を期待するのか、どの地域に住んでいるのかなど
いろいろな要因が関係すると思います。
あらためて一人一人が自分はどのような家庭医にかかりたいのか考えるのに役立つ雑誌だと思います。
2011-10-03 17:26:57
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「不思議な病気-亜急性甲状腺-」
前回のコラムで亜急性甲状腺炎の話をしました。
書き終えてから大事なことに触れていなかったことに気がつきましたので続編とします。
簡単に前回述べたことですが、治療はステロイドという薬が奏効します。大体3日以内で痛みは
なくなります。1錠あるいは2錠飲んだだけで熱も下がり痛みもたちどころに治まる方もおられる
ぐらいです。ただクリーピング(英語で‘這う’という意味です)といって、
甲状腺の痛む場所が移動する(最初右側の上が痛んでいたのが左の下側が痛むようになる)ことがありますので、慎重に薬はやめるようにします。
実はこの病気の原因が今もわかっていません。
ウイルスによる感染が原因であるという考えがありますが、証明されたわけではありません。
甲状腺疾患の専門病院として有名な神戸市の隈病院の深田修司先生は、その著書の中で次のよう に言っておられます。
「これだけ徴候は明瞭なのに、さっぱり原因解明が進んでいないのは、はがゆい限りである。」
(‘135の症例でわかる甲状腺疾患の診断と治療’(ベクトル・コア))
このような状況にある病気はほかにもあります。医療の不確実性の原因の1つではないでしょうか?
2011-10-03 17:20:17
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亜急性甲状腺炎という甲状腺の病気をご存じでしょうか?
私たち甲状腺の病気を専門に診ているものの間では、‘これは一度診たら次からは、診断に関しては
たちどころにできるようになる。逆に経験がなければ頭をかしげてしまう。’といわれている病気です。
先だって20歳代後半の女性が来院されました。
7月初めより微熱があり、中旬からは38℃代の高熱が出るようになりました。のどの奥が痛い、ものを
飲み込むときにのどが痛むと言われます。それ以外の症状はなく、印象としては元気そうな感じを受け
ました。血液検査で甲状腺ホルモンの数値が高く甲状腺機能亢進症が疑われました。
この方のように亜急性甲状腺炎は次のような特徴を持った病気です。
1)甲状腺に自発痛、圧痛を伴います。甲状腺は喉仏の下にありますがそのあたりが痛む、さわると
飛び上がるくらい痛いこともあります。
2)炎症所見が認められます。血液検査で白血球の数が増えたり、CRPという数値が高くなったりします。
3)甲状腺ホルモンが増加します。動悸、微熱、体重が減ってくるなどの甲状腺中毒症状がみられる
場合もあります。
4)慢性甲状腺炎の目印である自己抗体が陰性です。
5)圧痛部に一致して、超音波で低エコー域(正常の甲状腺のところより‘黒く見え’炎症を起こしていることがわかる)認めます。
治療はステロイドが奏功します。早い診断が望まれる所以です。
もしかしたら私も?と思われる方があるかもしれません。
2011-10-03 17:14:19
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一週遅れになりましたが、今年の橋弁慶山の祇園祭をレポートしたいと思います。
医院のある橋弁慶町は鉾町で、橋弁慶山をお祀りしています。
橋弁慶山は弁慶と牛若丸の勇壮な立像で有名です。弁慶と牛若丸の五条橋での出会いを描いています。
開院二周年に当たる今年、初めて町内会の人と行事に参加しました。
行司役の方を始め皆様にいろいろ教えていただきました。
14日の山建てでは弁慶と牛若丸の人形の組み立てを手伝いました。
お人形は組み立てたまま保存されていると思っていたのですが、全部部分に分けて毎年保管されています。
山建てはお人形の組み立てから始まり、襦袢や着物の着付けを一つ一つ行っていきます。
写真のように鎧も着付けます。
マニュアルがあるのかと思っていましたが、順番を写した古いポラロイドの写真があるだけで、町内の方の経験だけが頼りです。
山建ての後、町内をめぐる曳き初めが残っているのは橋弁慶山だけで、観光客が多く集まっていました。
町家の二階で観光客のカメラの被写体の1部になるのは初めての経験で、気持ちのいいものでした。
15日は町家の留守番の当番で、関係者以外の方が中にはいるのをお断りなどする役割です。
町の浴衣が今年新調され、大人になって初めて浴衣を着ました。
また、山のいわれなど見物の皆さんに説明することも求められます。観光客の一人の方が「確かこの山には国の重要文化財があるはずだがどこにあるのか」と聞かれました。私にわかるはずもなくごまかしましたが、後で聞くと前の弁慶の鎧がそうで現在は京都国立博物館に所蔵されているそうです。観光客恐るべしです。
夜は娘が粽や弁慶の力縄などの販売を手伝いました。
お祭りの好きな方は声をかけていただければ医院の関係者ということで来年から粽売りに参加していただけ
ます。来年は巡行のお供をしようと思っています。
2011-10-03 17:07:45
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今日は私が院長コラムの連載を始めるきっかけになった本を紹介したいと思います。
「効率が10倍アップする新・知的生産術-自分をグーグル化する方法-」(ダイヤモンド社)
公認会計士、経済評論家である勝間和代さんが著者です。
キャリアアップを目指す若い女性に圧倒的な支持を得ている方のようです。
前半で情報収集の技術をインプット技術として6項目にわたって伝授しています。
続いてアウトプット技術を6項目にまとめています。即ち、
技術①自分独自のアウトプットを作って、インプット情報を自分で確かめてみる
技術②自分の学びを言葉で表現してみる
技術③自分の学びを常に数字に置き換えてみるクセをつける
技術④自分の学びから、情報を絞り込み、軸を発見する
技術⑤自分の学びをブログに統合して表現してみる
技術⑥自分の学びを本として出版してみる
技術①はインプットした情報が本当に有効かどうか確かめてみる
ことです。
例えば減量法の指導を受けた場合、実際にやってみて続けられる方法なのか、成果が 上がったかやってみることです。
実践がアウトプットです。
技術③は非常に大切だと思います。
以前、運動療法を取り上げた院長コラムで、運動量の単位としてエクササイズがあることを説明し、また病気予防のために1週間に23エクササイズの体を動かしてください、とお勧めしましたが、そのためには1日歩いた時間やスポーツ活動の量を数字として記録しないと目標が達成できたかどうかわかりません。
私も学会、研究会、雑誌などインプットの機会は多いのですが、今までそれを生かす場が診察室の中だけ
でした。そこで技術⑤に近い形で発信したいと思いこのコラムを始めました。
皆様も私たちから得る情報やアドバイスをインプット情報からアウトプットへ変換していただきたいと思います。
2011-10-03 17:02:40
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テレビや新聞でもよく取り上げられる特定健診(‘メタボ健診’)ですが、「メタボ健診を受けたけど
メタボリックシンドロームでなくて安心した。」「メタボ健診でメタボ予備軍といわれ保健指導を受けるよう
に言われた」など、あまり周りで耳にしないと思われませんか?
まだ受診者が少ないためです。
その原因の一つがどこで受けたらよいかわからない人が多いためと思われます。
実はまだ決まっていないこともあるのですが、京都市を例にとって説明したいと思います。
どの医療保険に加入しているかで変わります。
京都市国民健康保険に加入されておられる方は原則昨年までの京都市基本健診と同じです。
近隣の小学校などで行われる集団検診と個別の診療所で受けられます。
市から届いた案内に特定健診・特定保健指導を受託している診療所のリストが掲載されています。
健康保険組合、共済組合、政府管掌保健に加入されている被保険者(保健の本人)の方は
今までどおり会社や事業所の健診がメタボ健診も兼ねます。
問題はそれらの被扶養者(会社員や公務員の奥様や家族)の方がどこで受診できるかです。
まだ決めていない保険者が多いと思います。府医師会としては京都市国民健康保険に加入されて
いる方と同じように受診できる方向で調整中です。大切な健診ですので決まり次第受診していただき
たいと思い、このコラムを通してお知らせいたしました。
来週14日(月)から17日(木)までは祗園祭りのため臨時休診させていただきます。院長コラムも来週は
休載となります。
吉政医院のある中京区橋弁慶町は山鉾町で、橋弁慶山の町家があります。
当医院も今年から橋弁慶山保存会の会員になっています。
2011-10-03 16:52:05
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「特定健診・特定保健指導はどこで受けたらよいのですか?」の2回目です
院長コラムVol4でお知らせしてから重要なことが決定しました。
健康保険組合、共済組合、政府管掌保健、国保組合に加入されている被保険者(保健の本人)の方は今までどおり会社や事業所の健診が特定健診も兼ねます。
ここまでは前回にお話ししました。
それらの被扶養者(会社員や公務員の奥様や家族)の方がどこで受診できるか、今まで決まって
いなかったのですが、7月22日より京都市国民健康保険に加入されている方と同様に受診できるようになりました。
これから順次ご案内が届くと思います。
当院は受託受診機関です。詳しいことはお電話でお問い合わせ下さい。
2011-10-03 16:41:25
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今週から週刊で定期に‘私の声’をお伝えすることにしました。
診療の案内、医院行事のお知らせ、病気に関する新しい知識、医療制度・行政に関する意見や
私の身辺雑記など幅広く発信したいと思っております。
第1回は先週の土曜日14日に開催された吉政医院第5回健康教室の報告をしたいと思います。
テーマはメタボリックシンドローム‘メタボ’撲滅のための運動療法でした。
医院のご近所のウエルネスクラブオーク21の 運動指導士2人を講師にお招きしました。
私は‘エクササイズとニート’と題してお話しました。
エクササイズはもちろん英語で運動という意味です。
しかし、一昨年厚生労働省が策定した健康づくりのための運動指針に
おいて、身体活動の量を表す単位として提唱されました。それ以後広く
使われるようになっています。
エクササイズは身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)をかけたものです。
(メッツは身体活動の強さを、安静時の何倍に相当するかで表す単位で、座って安静にしている状態が 1メッツ、普通歩行が3メッツに相当します。)
20分歩くことや10分ジョギングすることが1エクササイズの運動量に当たります。
エクササイズという単位を使うと健康づくりや‘メタボ’対策のための運動量の目標設定が簡単に できるようになりました。その具体例などを次回にお話しします。
また、最近エネルギー消費の形として‘ニート’という身体活動が注目されています。それにもふれたい
と思います。体を動かすことの見方が変わるかもしれませんよ。
続いてオーク21の二人の運動指導士の方にタオルを使ったストレッチとチビボール運動を指導して
いただきました。
40分みっちりのストレッチで運動不足の私としてはちょっときつかったかな?
2011-10-03 15:55:23
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「エクササイズとニート」の話の続きです。
エクササイズは運動の強さを示す単位でしたね。
20分歩いたり、15分子供と遊んだり10分階段を上り下りすると、1エクササイズの量の
体を動かしたことになります。
また、エアロビクス10分や水泳8分の運動が1エクササイズの運動になります。
健康づくりのために週23エクササイズの活発な('活発な'というのは3 メッツ以上の強さということです)
身体活動をすることが 提唱されています。23エクササイズのうち4エクササイズは3メッツ以上の活発な
運動で消化しましょう。
またメタボ予防のためには10エクササイズの運動が薦められています。これはかなりの量ですので
徐々に増やしていきましょう。
でも家事などの身体活動も計算に入れていいのはうれしいですね。
エクササイズを使うことによって現在の運動量の評価とその改善点を探ることが出来ます。
主婦Aさんを例に取ってみましょう。

1回30分のエアロビクス(3エクササイズ)を週2回しています(これで6エクササイズ)。
生活活動の内訳は、20分の買い物往復(1回1エクササイズ、週3回)、30分子供と遊ぶ(1回2エクササイズ、週3回)、庭いじり40分(1回2
エクササイズ、週1回)、床そうじ40分(1回2エクササイズ、週2回)です。
1週間の身体活動を合計すると、運動で6エクササイズ、生活活動で15エクササイズですので 21エク
ササイズです。目標まであと2 エクササイズ足りません(現状の評価)。
それでAさんは40分歩くことにしました(改善策の提案)。
詳しくお知りになりたい方は厚生労働省のホームページ(http://www.mhlw.go.jp)から
‘運動づくりのための運動指針2006’がダウンロードできます。
ニートの話は、次回のお楽しみに
2011-10-03 14:40:38
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「エクササイズとニート」の話、今回は「ニート」についてです。
少し小太りの人、少し血圧の高い人や糖尿病の方に運動の効果を説明し運動をお薦めすると
よく次のように言われます。
「先生、私は炊事、掃除や買い物などで一日中体を動かしています。それではだめですか?」
それに答えるのに参考になる考えが今日ご紹介するニートです。
非運動性熱産生 : ニート(NEAT:Non-exercise activity thermogenesis)
意図しない体動のことで、姿勢(座位、立位、臥位など)と体を動かすこと(ぶらぶら歩き)
によるエネルギー消費のこと
立っていたりぶらぶら歩くだけで結構エネルギー消費ができるといううれしい話です。
レビィンというアメリカの研究者が次のようの成績を発表しました。
彼らは太っている人とやせている人の二つのグループに分け、どのような姿勢をとっているか、あるいは
動いているか、さらにそれぞれにどれくらいの時間を使っているかを10日間詳細に測定しました。
それにより太っている人とやせている人のニートによるエネルギー消費の違いを 算出しました。
太っている人は、やせている人に比べて立っている・動いている時間が153分少なく、一方座っている時間が170分多かったという結果が出ました。
その差はニートとして1日352kcalでした。
それが肥満の原因の一つであるといっています。
ここからおいしい話です。
太っている人とやせている人のニートによるエネルギー消費の差は一日352kcalでしたが、太って
いる人がその分だけぶらぶら歩きなどを増やしたとしたら1年間でどれくらいやせられると思いますか?
計算は省きますが、1年間でおよそ15kg減量できます。
ニートを増やすことによりエネルギー消費を増やすことが減量に効果的かわかると思います。
3回に分けて運動療法について話してきましたが、まとめると次のようになるでしょか?
「エクササイズが足りない週はニートで補いましょう」
2011-10-03 14:29:14
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岩倉だより
一ヶ月の 入院生活をtwitterでツイートしてみました。
患者になり切れないうちに退院したような気持ちです。
<11月4日>
今日、人工股関節置換術の目的で入院しました。卒業後33年目で初めての長期休暇?です。
今はすこし体を持てあましています。
<11月5日>
入院第一夜があけました。当然のことながら晩酌なしで早い夕食。
予想どおり眠れない一夜を過ごしました。真っ暗な天井を見つめているうちに妙な錯角に陥りました。
勤務医時代の当直室で仮眠しているように感じました。いつコールがかかるかなかば意識しながら。
なかなか患者になれない。
杖を突き出したのが今年の一月からである。最初はリズムよく歩けていた。
祇園祭が終わった頃からだんだん左手、左足にかかる負荷が増えていき右大腿が痩せてきた。歩いていても廃用症候群はあるのだ。
最初のリハビリが終わった。こげないと思っていた自転車がこげた。うれしかった。
< 11月6日>
ITリテラシーの低い私ですが徒然なるままにすこしいじってみました。
同じAppでもPC(Windows)とiPadとiPhoneではっきり階層化しているんですね。iPadがあればすべて事足れりと思っていたのですが。iPhone4があればIPadはいらない?
< 11月9日>
お見舞いで貰った夏川草介「神様のカルテ」読みました。われわれの時代は研究vs臨床でしたが、今は高度医療vs'プライマリーケア,なんですね。
明日股関節置換術を受けます。いつ復帰出来るか?
< 11月12日>
術後2日目で車椅子に乗れた。順調のようである。
車椅子生活の初歩。ベッドから車椅子への移動。右降、左上がり。私の場合右足が悪い(患側といいます)ので右足を先におろし、いい方(健側)を軸にして90度回転して座ります。ベッドに上がる場合は逆。
いろいろあります。
<11月13日>
病院食の感想。
質ー味ももちろんー昔に比べはるかに良くなっています。ただ主菜、副菜、お汁にこだわっているのか献立が神経質な感じがします。治療食にも言えることでもっと柔軟なメニューでよいのでは。
今は治療の一環ではなく、入院の楽しみのツールと考えた方がいいように思います。
<11月14日>
短期使うだけの自分ですが、車椅子は完成度の高いツールと思いました。
右折左折はもちろんのことその場での一回転も出来るのですね。ただ片手だけでの停止など片手での操作に向いてないようですが。何か工夫ありますか。
最近始めたiPhoneでとった素人写真をFlickerにアップロードしました。医院の近くで写したものですがどこか分かりますか?Takaakiyhでコンタクトできます。写真の感想ください。
2011-10-03 12:11:37
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岩倉だより
< 11月17日>
術後5日目の月曜日からリハビリが再開になった。
すこし当惑している。フィジカルな意味ではない。医師の場合、畑違いの診療科で治療を受けても共通項があるので、同じ村の中という感じになれる。我々の世代はリハビリを学校で習っていない。当惑の由来はその辺からか。
< 11月18日>
股関節に働く筋肉の復習をした。どの動作にはどの筋が大切かなど。
今の図譜はCGなどを利用しているのか、きれい かつ分かりやすいですね。
< 11月19日>
車椅子のことをもう少し知りたくAmazonを検索しました。
選んだ本は光野有次「進化する車椅子パンテーラ」。知りたいことだけが知りたいだけかいてありました。Amazonで一回でビンゴははじめてです。いつも一回では欲しと思う本に当たりませんよね。ラッキー。
< 11月23日>
リハビリの目標をめぐる攻防。
私は両松葉杖は大丈夫なので、片手の松葉杖にレベルをあげて欲しい。PT;術後の日数からみてもう少し様子をみてから。クリニカルパスはバァリアンスばかり。それが医療の現実。今更ことさらに言うこともないか?
< 11月27日>
術後二週経過。リハビリの達成度評価とつぎの目標設定は誰がするべきか?PT?最終的には主治医だろうが、そこまで手が回らない?オーダーメイドにするにはパスはふさわしくない。患者自身の自己評価をもっと尊重すべきと思う。
< 11月28日>
リハビリは理論的にも技法的にも確立されている面が多いこと、患者側でも早期社会復帰などの動機付けが明確であることなどを考えると、目標の設定や到達度評価などにもっとも患者参加し易いと思う。エンパワーメントがもっと必要なのではないか?
< 12月3日>
理学療法についておしえてください。疾患あるいは手術毎に特異的なメニューがあるのですか。それともそれぞれ機能低下した筋力のトレーニングに帰着するのでしょうか。そうであればジムでやっているような方法などもっと能率的な方法があるようにおもうのですが。
< 12月5日>
30日に無事退院できました。
入院生活で欠かせなかったのがiPadでした。3つのメールアドレスの管理、グーグルでの検索、電子ブックのトライなど期待以上でした。ラッキーだったのはiTunesが映画の配信を始めたことでした。毎日映画三昧。あらためて映画が好きだと感じました。
< 12月6日>
入院生活を楽しみました。 一番は村上春樹「1Q84」を読めたことです。
感想。一人称→「アンダーグランド」→三人称。
2011-10-03 12:10:52
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サスケや
昨年の春である。起きがけ右の股関節に激痛が走った。
整形外科医から、レントゲンではまず問題ないと言われ数日で治まったのでいつの間にか忘れていた。
梅雨明けになり又同じ痛みが襲った。変形性股関節症の進行期と思いもかけない診断であった。
いままで股関節の病気を知らないので原発性と言うことであった。
1時間かけての満員電車での通勤は出来るだけ控えるように言われ、医院の近くでの仮住まいが
多くなった。
おのずと夜のサスケのインスリン注射は家内の役目になっていった。
糖尿病を患ってから体重の回復しないサスケはまた、以前のように喜んで外出することが少なくなった。 しかし健啖家ぶりは衰えることがなかった。
眠ることの多くなったサスケだが、家内が夕食の準備を始めだすといつのまにやらおきだし台所に突進し、ものをねだり家内の邪魔をした。
二人の食卓の家内の左が定位置で、すき焼きなどの生肉を好んだ。
やがて家内を悩ませることが起きた。
サスケが便秘と下痢を繰り返すようになったのだ。
便秘になれば薬をもらいに走る。また、帰宅をすれば居間といわず台所といわず汚しており、小一時間の掃除に振り回される。
今年もまた医院総出の祇園祭が終わった。今年の海の日は振り替え祭日で月曜日であった。
その日は自宅で迎えた。
サスケは朝から泣くことが多かった。最近通院回数がとみに増えていたが、家内はまた午前中に連れて行ったようであった。
主治医から電話がかかってきたのは、サスケが何時もと違うけいれんをおこした時だった。
いったん電話を切って見守るしかなかった。主治医に看取られるまでに時間はかからなかった。
9月のある日の二人で囲む夕食のことである。献立の1つの‘牛肉のたたき’が二人で食べきれなかった。
私がサスケに、と言いかけるやいなや、どちらともなく‘しゃーない’‘仕方がない’と顔を見合わせた。
2011-10-03 12:08:45
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「医院ニュースでもお知らせしましたが、人工股関節置換術の目的で入院しています」
医院ニュースでもお知らせしましたが、人工股関節置換術の目的で入院しています。
ご迷惑をおかけします。
院長コラムも正月以来のご無沙汰です。
少しウォーミングアップをしてから書き継いでいきたいと思います。
その意味もかねてTwitterはじめました。 これを使った感想ものせて行きたいと思います
2011-10-03 12:05:56
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「新年明けましておめでとうございます」

新年の挨拶が遅れました。
家族の年賀状に添える歌を今年は次の和歌にしました。
「新しき年の初めの初春(はつはる)の今日降る雪のいやしけ吉事(よごと)」
万葉集、巻20・4516 大伴家持
新しい年の初めに立春がかさなった今日降る雪のようにますます重なれ、良いことよ)
NHK 日めくり万葉集の俵万智さんの現代語訳を引用させていただきました。
またその解説によると、普通の元旦と違い、この初春は19年に一度しか巡ってこない歳旦立春(さいたんりっしゅん)(暦日の「元日」と24節気の「立春」とが同じ)で、めでたさも三倍になっています(雪も瑞兆を表す)。
さらに家持がやや左遷気味の任地で正月に詠んだ歌だそうです。
それを踏まえて俵さんは次のように書いておられます。
「いやしけよごと」と口に出してしまう。見て言葉で写す一般的な歌の詠み方ではなく、まず言葉にして事実を引き寄せる、そういう気持ちも多分にあったのではないかと思います。」
この歌を万葉集の選者でもあった家持は4500あまり歌の最後においています。
皆様に今年は良いことが重なることを心からお祈りいたします。
今年の目標の1つはアンチエイジングの診療に取り組むことです。
その診療の難しさは内容の玉石混交にあります。その壁を乗り越える方向性は低カロリー食(calorie restriction)の科学と実践と考えています。
抱負を語ることで‘事実を引き寄せたい’という思いです。
2011-10-03 12:04:23
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「日本の近代小説を読もう」
今年の祇園祭の通信からコラムを更新せずに3月が経ちました。
こんなに長いお休みは連載を初めてからなかったことです。
ゴールデンウイークから心にかかることが重なりました。 新型インフルエンザというまったく新しい病気に出会ったことがその一つです。5月と比べ比較にならない流行を見せている今ですが、全く新しい病気という認識が必要、と特に小児科の医師は感じています。
7月で開院3周年を迎え、患者さんの診療を振り返ると、近頃、頭をもたげた強迫神経症的な性向のせいで思わぬ時間がとられたりしました。 そして、気がついてみるとこの間一冊の本も読めていませんでした。
そんななか以前に購入し、いつもソファの上に積んでいた、
水村美苗「日本語が亡びるとき-英語の世紀のなかで」(筑摩書房)をシルバーウイーク(こういう呼び方があったのですね)にふと読み始め読み通すことができました。少し一息つけたという思いがしました。
質の高いバイリンガルの養成の必要性や、国語教育における日本近代小説の購読の提唱など(タイトルもそうですが)で話題になり、多くの書評で取り上げられたので読まれた方もおられると思います。
私はこの本をまず日本近代小説論として読みました。
私たちの世代の明治大正の近代小説に対する考えは中村光夫の「風俗小説論」(新潮文庫)「日本の近代小説」(岩波新書)などから形成されたものです。
いわゆる私小説といわれ、身辺雑記や心境吐露に終始し人生の真実や社会の正義などにかかわることのないと批判されました。もちろんそれは「人生とはなにか」 「真実とは何か」に正面から向きあう欧米の近代小説を小説の模範とした観点からの批判です。
水村によると日本の近代小説はまず「現地語」(日本で使われている言葉)を「国語」に高めた人たちが創造したものです。
明治の人たちは外国語(仏語、独逸語、英語)を驚くほど読み、翻訳し日本語という国語を確立しました。近代小説の作家たちも例外ではありませんでした。
日本の近代小説は何よりも読むに値する創造された「国語」によって書かれたものです。読み継がれるべき小説と高く評価されています。
余談ですが読んで驚いたのですが、明治・大正の作家の実に多くが東京帝国大学で学んだり教壇に立っていたかです(漱石、鴎外はもちろんのこと坪内逍遙、正岡子規、上田敏、斎藤茂吉、志賀直哉、谷崎潤一郎などなど)。
次にこの本を、英語を母語としない国の人間が学問をすることの方法論として読みました。
特に人文科学や社会科学を志すものにとっての宿命といってよい、制約に関する議論です。
仕事が評価されるためには、何よりもまずその領域のトップランナーや若きエースにこぞって読まれなけれ
ばなりません。そこからしか始まりません。
そして、現代は副題にもあるように英語の世紀です。英語が普遍語として世界を席巻しています。
学問をする人間はまず何はおいても英語で書かなければなりません。上で言うバイリンガルは日本語以外に外国語を書ける人でなければなりません。 このことは自然科学(サイエンス)に携わる者は早くから痛感していたにもかかわらず、克服することの難しさにはがゆい思いをしていたはずです。
学問を志す若い人にもっと読まれていい本と思います。
次の連休には谷崎を読もうと思って、昔実家にあった中央公論社発行の青の背表紙の「日本の文学」
シリーズを懐かしく思い出しました。10年ほど前実家の売却のあたりほとんど破棄する形で手放したのでなおさらです。今でも手にはいるのかしら。
2011-10-03 11:57:00
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「サステナブルな祇園祭」
地球環境問題のキーワードのひとつがサステナブルです。
持続可能(サステナブル)な地球環境を実現することがいわゆる‘エコ’の目標です。
18日の‘足洗’(打ち上げの懇親会のこと)で山鉾町の主要な行事が終わりました。
出来るだけ町内の方と同じようにお手伝いさせていただきました。
振り返ってみて祇園祭は既にサステナブルであると実感しました。
最初の写真は橋弁慶山の山建の途中のものです。 弁慶の右手首に力縄を縫っているところです。
一本の縄から形を作るのですが、慣れた人が周りの人に教えているところです。
このような継承はいろいろなところで見られます。
一連の準備や宵宵山から巡行までのイベント の数々の光景の中で気づくことは、家の当主とともに長男さんや次男さんの姿が目につくことです。
今年もある家の次男さんが初めてデビューされました。
やがてはそれらの方が中心になるであることは彼らの醸し出す自然な意気込みからうかがわれました。
橋弁慶山が今年一番注目されたのは
胴懸(山の左右のお飾り)を復元新調したことです。
円山応挙の原画と伝えられる 「加茂祭祭行列図」の左面が新調されました (2番目の写真は町家に飾られ
た新調品)。
二年かかったと聞いていますが財政面を含めその労力のほどは私など想像もつきません。
継承のまさに王道です。
3番目の写真はスタッフとともに粽(ちまき)などの販売を手伝ったときのものです。
左から看護師で糖尿病療養指導士の岩本、管理栄養士の桑原そして私です。
ニューカマーが楽しく祭りの参加者になれることもその継続に必要なのかもしれません。
足洗には町の揃いの浴衣を着ていくことになっています。
今年が初参加であった私はこのことを知らず‘クールビズ’風の格好で行き一人浮き上がってしまいました。町の長老
から新参者までが揃いの浴衣でお膳を前に会したシーンは印象的でした。
決まり事(形式)があることも伝統の力のひとつと思いました。
2011-10-03 11:48:51
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「一粒で二度おいしい」
これはグリコのキャラメルのキャッチコピーです。
このコピーをお薬に使うのは不謹慎といわれそうですが、それが当てはまるお薬が増えてきました。
配合剤といわれ何種類かのお薬を一錠にしたものです。
現在、日本で発売されている代表的なものは降圧剤です。血圧を下げる仕組みが違う薬の二種類を
一錠にしたものです。このことで薬の効きをよくするとともにコンプライアンスの向上を図ることを目的
としています。
コンプライアンスは医療の分野ではどれだけお薬が用法通りに飲めて
いるかをいいます。
飲み忘れが多いとコンプライアンスが悪いということになります。
昔、長くこの用例に親しんでいた私は企業では法令遵守ということを意味
すると知り新鮮な感じがしたの覚えています。
配合剤はもともと予防医学の観点から提唱されたものです。
2003年にWaldとLawさんがPolypillという理論上の薬を考えました。Polypill はpoly(ポリ=多くの)と
pill(ピル=錠剤)から作られた造語です。
心筋梗塞などの心臓病や脳卒中のリスクを高めるものを危険因子といいます。
高血圧、糖尿病、‘悪玉コレステロ-ル’が高いこと、などです。そしてこれらを管理する有効なお薬が古く
から使われています。それは心臓病などが起こらないようにするためです。
そこで彼らは血圧を下げる薬三種類、アスピリンとビタミン剤である葉酸を一錠にしたものを
polypillと名付けました。それにより心臓病や脳卒中がどれほど予防できるかを解析しました。
55歳以上の心血管系危険因子をかかえる患者全員に服用させると、理論的には虚血性心疾患と
脳卒中をそれぞれ88%と80%予防し、虚血性心疾患と脳卒中も発症しない期間を11年延長させた
ということです。
夢のようなお薬ですが、薬さえ飲んでいれば病気にかかりにくくなるので食事療法などの養生がおろそか
になるかもしれませんね。
7月に入り橋弁慶町の町内でも祇園祭の準備が始まりました。
当院にもビニール袋に詰める粽(ちまき)が届きました。一軒のノルマが100本ありスタッフで手分けして
袋詰めにしました。宵宵山から宵山まで町家などで配ります。
10日には町家で弁慶の力縄(ちからなわ)を縫います。弁慶像の手足にまかれるもので心身壮健の願い
が込められているそうです。
14日の宵宵山から17日の巡行まで医院はお休みをいただきます。
2011-10-03 11:43:27
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みなさんの中には「食事の調整って難しそう・・・」と思われている方が多いのではないでしょうか?
そうですね・・・ どのような食事をしているのか、またどのような食事に調整したいのかで、簡単に調整
できるものもあれば、難しくなってしまうものもあります。
けれど、少なくともその方にあった基本となる食事があれば、調整は比較的スムーズになるとはいえ
ます。今回は炭水化物にポイントをおいた、基本となる食事をご紹介したいと思います。
では基本となる食事とはどのようなものでしょう。。。。
1600kcalの食事を例に調整していきたいと思います。
この1600kcalの食事は、一般的に中・高年の方が健康を維持できる基本となる食事です。
もちろん栄養バランスも整えられています。
今まで糖尿病の食事療法をされてきた方にはなじみの食事です。
けれど炭水化物の量は少々調整したい内容です。
食後血糖値からいえば、炭水化物エネルギー比50~55%に調整した方が望ましいと考えるからです。
ではフードモデルを例にあげて実際に調整していきたいと思います。写真を見ながら調整した食品、料理を確認していって下さいね。
つづく
2011-09-27 13:07:57
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[朝食] そのままでOK (ご飯150g、納豆40g、味噌汁、野菜類)

[昼食] (ご飯150g、豚肉60g、かぼちゃ90g、りんご75g、野菜類)

調整前 → 調整後 マヨネーズ10gたす、ご飯150→100gに
りんご75gなし、それ以外はそのまま
[夕食] (ご飯150g、刺身100g、生揚げ30g、やまいも70g、野菜類)

調整前 → 調整後 油7gたす(なすを揚げるイメージ)、
やまいも70gなし、それ以外はそのまま
[間食] そのままでOK (牛乳180ml)

この調整した食事は、1日総エネルギー1594kcal、炭水化物量222gです。
これが基本となる食事です。
もちろんこの食事は、主食をパンにかえてもよいですし、たんぱく質の種類や野菜の種類もかえることもできます。
このように基本となる食事があると、その後の調整がスムーズになるのと同時に、炭水化物に注目した食事に陥りがちな、栄養バランスの崩れを最小限に抑えられます。
つづく
2011-09-27 11:04:14
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ここで大切なことは、ご飯、果物、牛乳以外は「これくらいの量なんだなぁ・・・」とおおよその目安が 理解できたらOKです。 (詳しい食品ごとの炭水化物量の調整は、来院時に詳しくお話しさせていただいた方が理解できるでしょう。)
どうですか?糖尿病の食事療法をされてきた方は、なんなく理解できたのではないでしょうか?
そして今までの食事との違いが少し確認できたのではないでしょうか?
まず基本となる食事の内容を大まかにでも理解することが、炭水化物にポイントをおいた食事を成功させる鍵となります。
さあ、理解できたら次のステップ!炭水化物の量に注目して、自分好みの食事にアレンジしていきましょう。
炭水化物量=糖質量?
前回お話したように炭水化物は糖質と食物繊維からなっています。
食品の中には、炭水化物といっても糖質量と食物繊維量が同量のような食品もあります。
その時は、やはり炭水化物量だけでなく、食後血糖値を上昇させる糖質量を考えないわけにはいきません。 その時の目安もお伝えしておきます。
[主食以外] [主食]
ご飯 重量の40%
1食に含まれる糖質量 = 20g + もち・パン 重量の50%
ゆで麺・芋類 重量の20%
(大阪大学医学部附属病院内分泌代謝内科 黒田 暁生)
1食分のおおよその糖質量をおさえるのに活用しましょう!
2011-09-27 10:57:51
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