糖尿病食事療法にトライ -‘カロリー’と‘カーボ’の2正面作戦-
栄養士・サプリメントアドバイザーコラム
カーボカウントのミニテキストブック
『糖尿病食事療法にトライ -’カロリー’と’カーボ’の2正面作戦-』が完成しました!
糖尿病の食事療法というと、食品交換表に基づいた食事療法が主流ですが、血糖コントロールを良好にするには、炭水化物(カーボ)の量に注目することも重要です。そこで改めて、院長始めスタッフで糖尿病の食品交換表を用いた食事療法を見直しました。
見直せば見直す程、長い間支持されてきただけのことがあります。食品交換表の適正なカロリー摂取の設定法と栄養バランスの調整法は、病態ごとの食事療法に活用できるどころか、健康食にもなりうるとても優れた食事のあり方でした。
できれば、この食品交換表の良さを生かしつつ、血糖コントロールに影響する炭水化物量の調整を、無理なく導入できる方法はないかと考えました。また、だれでも簡単に調整できるようにしたいと思いました。
今回はこの2つのポイントを踏まえ作成した、ミニテキストブック『糖尿病食事療法にトライ -’カロリー’と’カーボ’の2正面作戦-』をご紹介いたします。
このミニテキストブックには2つの特徴があります。
まず1つめは、男女それぞれ1種類のみの「標準食」を設定しました。
男女それぞれ1日の必要総エネルギーです。
そうすることで、従来の個別の指示カロリーよりもシンプルで、導入がスムーズになります。
また、血糖コントロール不良で、標準食よりさらに炭水化物量を減らす必要がある場合も、調整がスムーズになります。
さらに、標準食は食品構成ごとに炭水化物量を表示しているので、モデルとなる食品構成から少々ずれた食事となる場合も、炭水化物量を主とした調整がスムーズです。
食品交換表に準じた食品構成なので栄養バランスも整います。
2つめは、利用する方の血糖コントロールの状態に合わせ、2段階構成にしました。
Step1でコントロールが十分な方もいれば、Step2まで進む方もいます。必要最低限の知識の習得にとどまるようにしています。
標準食より炭水化物エネルギー比が低い食事、[中]・[低]を設定し、Step2に進む方のみが習得するよう構成に工夫もあります。
献立例は、手軽な食材で簡単にできることにも配慮し、院長の奥様にご協力いただき、実際に調理、撮影して頂いた献立を掲載しました。
このように利用する方の理解のしやすさ、実践・継続を視野に入れて作成したミニテキストブックです。現在、糖尿病の食事療法をされている方、これから食事療法をされる方の、よい味方になればと思っております。
※この炭水化物(カーボ)を取りいれた食事療法は、栄養が実践・継続までお手伝いさせていただいております。お気軽にお声かけください。