1型糖尿病のミニ糖尿病教室第1回
ドクターコラム
MDI(強化インスリン療法)からCSII(インスリン持続皮下注入療法)へ
9月10日付けのドクターコラムでは、1型糖尿病のインスリン治療についてたくさんの内容を一度にまとめすぎたように感じましたので一つ一つ分けて話したいと思います。いわば、1型糖尿病のミニ糖尿病教室です。
第1回は先のドクターコラムでもふれましたように1型糖尿病インスリン療法に必要な3本柱の一つであるCSIIについてです。1型糖尿病治療における位置づけについて述べたいと思います。
1型糖尿病のインスリン療法としては持効型インスリン(ベーサルインスリン)と食事ごとに超速効型インスリン(ボーラスインスリン)を用いる強化インスリン療法(MDI)が主流です。 1日4回以上注射が必要です。
CSIIでは皮下に留置した細く柔らかいカニューレを通して持続的にインスリンを注入するインスリンポンプを使います。基礎インスリンの補充は連続的に少量ずつ自動的にされますし、追加インスリンは単位数に応じボタンを押すだけで補充できます。ポンプの手助けが大きいです。
注射回数が非常に減ることなどのQOLの改善だけでなく血糖コントロールも強化インスリン療法に比べ優れていることが示されています。
インスリンポンプの携行などハードルも高いですが当院でもサポートしますので是非積極的に取り組んでいただきたいと思います。