1型糖尿病のミニ糖尿病教室第3回
ドクターコラム
1型糖尿病のインスリン治療とカーボカウント応用編 その2
前回で食事のカーボ量の計算を学びました。次に食前の超速効型(ボーラス)インスリン量を決めましょう。食後血糖コントロールの見直しの場合も同じです。
まず自分の適切なインスリンカーボ比を知る必要があります。インスリンカーボ比とは何グラムのカーボあたりボーラスインスリン量が何単位必要かということを示すものです。
最近、糖尿病学会から出た専門医チームの提言では300−400ルールを用いるのが適切であるとされています。まずI日総インスリン量(TDDと略します)を求めます。1日に注射しているベーサルとボーラスのインスリン量を足した量です。インスリンカーボ比は例えば300をTDDで割ること(300ルール)で計算出来ます。例えばTDDが30単位の方では300÷30=10となります。10gの炭水化物あたり1単位のインスリンが必要ということです。
ご飯150g食べる時はそれによる食後血糖を下げるため15単位注射する事が必要です。
まず、わかりやすくインスリンカーボ比=10から始めましょう。