平成28年6月11日(土)第15回吉政医院健康教室を開催致しました。
平成28年6月11日(土)第15回吉政医院健康教室を開催致しました。
テーマ:【栄養学を味方につけて糖尿病と付き合おう】
講 師:大阪樟蔭女子大学 健康栄養学部准教授 桒原晶子先生
第15回吉政医院健康教室では、大阪樟蔭女子大学 健康栄養学部准教授 桒原晶子先生に
【栄養学を味方につけて糖尿病と付き合おう】というテーマで講演頂きました。
栄養学の基礎からトピックスまで、様々なデータを基に幅広く説明頂きました。
講演の内容を簡単にまとめると、
①血液中のコレステロールは、栄養素であるコレステロールと脂質で上がります。
脂質の中でも肉、魚に含まれる飽和脂肪酸のみで上がります。
反対に、ほぼ不飽和脂肪酸で構成される植物油はコレステロールが上がりません。
つまり揚げ物で使用される食物油は、コレステロールが上がらないということです。
②エネルギーを過剰に摂取すると肥満を招きます。その結果中性脂肪が上がります。
また肥満でなくとも、炭水化物とアルコールを過剰に摂取すると中性脂肪が上がります。
炭水化物の多いごはん、パン、麺類や菓子類の食べ過ぎや、アルコールの飲みすぎには注意が必要です。
③食物繊維は糖質の吸収速度を緩やかにします。食物繊維を積極的に摂ることで、
急激な食後血糖の上昇を防ぐことができます。
食物繊維は、野菜や果物に含まれていますが、主食になる穀類にも多く含まれています。
穀類には白米、玄米、雑穀米など様々な種類がありますが、種類や構造の違いで食物繊維としての
違いはありません。 もちろん野菜や果物の食物繊維としての違いもありません。
つまり糖尿病の血糖コントロールに役立てるには、穀類に含まれる食物繊維と野菜や果物に含まれる
食物繊維を上手に組み合わせることが大切だと言えます。
④低糖質ダイエットは、多少の体重の減少はありますが、それほど効果が大きいとは言えません。
また、糖質を控えた分だけ脂質やたんぱく質が増える傾向があります。
つまり体重の増減は、糖質を減らすか減らさないかではなく、食事全体のエネルギーの摂取量を
増やすか減らすかが決め手のようです。
私自身、献立を1から作成すると各食品中の栄養素の含有量を意識するのですが、
現在は恥ずかしながら献立を作成する機会がほぼありません。
再度食品中の栄養素の含有量を確認する必要性を感じました。
様々な情報が氾濫する中、「実際はどうなのか・・・」といった、今、正に知りたい内容を講演
頂いたので、参加者全員が真剣にメモをとっておられました。
多くの方に参加頂き大盛況で終了しました。 (記事:管理栄養士 田中)